墜落女子が小さなスナックの継承を決めた夜は静か
あるきっかけで小さな場末の「スナックせつこ」に足を踏み入れ、そのまま沼にはまってしまった私は、新卒でその小さなスナックを引き継ぐことにした。
ーーと、今ではようやく言える。しかし、ママから「継がない?」とそそのかされてから、半年間「する!」だの「やっぱり...」だの煮えきらない態度を取り続け、きっと周囲には呆れられていただろう。
踏ん切りがつかなかったのは、言うまでもなく、不安があったからだ。
目をキラキラさせて「する!」と言ったプランも、当然笑われたり、不思議と怒られた