B6角ダッチ用の太陽熱調理器の作り方
前回、前々回に続き、今回もキャプテンスタッグのB6で使うことのできる角型ダッチオーブンmini(通称B6角ダッチ)で遊ぶ。今回はこのB6角ダッチ向けの太陽熱調理器を作りたい。
太陽熱調理器とは
ひょっとすると太陽熱調理器を知らない方もいるかもしれないので、軽く説明しておきたい。
太陽熱調理器は、太陽の熱を熱源として料理をするための装置である。ソーラークッカーとも呼ばれる。
熱源が太陽熱のため、太陽の光が届くなら誰でも無料で好きなだけ使うことができる。
なお、既に販売されている太陽熱調理器を買ってきて使っても構わないのだが、私は太陽熱調理器を自作したい。というのも、ハイパワーな太陽熱調理器は数万円することも珍しくない。まだまだ普及していないため、故障した時のメンテナンスも大変である。
私は誰もが気軽に「やってみよう」と思えるものを作りたい。なので予算は500円(ワンコイン)である。これが1000円だと、ためらう人が出てくるだろう。
自分で作るのなら、故障したとしても自分で修理できる。
それから…自分で作るのなら、自分の好みに合わせてアレンジできる。既製品の太陽熱調理器の中には1mを超える大きさのものや、重量がそれなりにあるものも存在するが、自分で作るならそういうサイズも自分で工夫できる。
なお、私としては1家に1台、太陽熱調理器が普通に使われている状態を目指したい。そのため、4畳半のアパートに住む学生でも使えるような邪魔にならないサイズのものを作りたい。
ちょっとイメージして欲しい。朝、出掛ける前に窓辺に太陽熱調理器をセットする。夕方に帰宅したら下ごしらえが終わっている。そんな生活は、ちょっと嬉しくないだろうか。
材料
前書きが随分と長くなってしまった。今回の太陽熱調理器に必要な材料を述べておきたい。
・段ボール箱
・アルミシート
・梱包用プチプチ
・ハサミ
・梱包用テープ
・マスキングテープ
・鉛筆やマーカーなど
段ボール箱は、2Lのペットボトルが6本のものを用いた。これは近所のスーパーでもらってきた。
アルミシートとプチプチは100円ショップで買ってきた。全部は使わない。
あとは普通に、どこの家庭にもありそうなものを用いている。梱包用テープがない場合はガムテープとセロハンテープでも構わない。もっとこだわって作りたい人は両面テープを用いても良いだろう。
作り方
まず、段ボール箱の蓋の部分を切り取る。この蓋は後で使うので、まっすぐ綺麗に切り取ることをオススメする。
次に、段ボール箱の、小さいほうの側面を斜めに切り取る。定規の代わりに、先に切り取った蓋の部分が便利である。
段ボール箱の大きいほうの側面も、水平に切り取る。
ここまで段ボール箱を切り取ったら、段ボール箱を組み立てる。段ボール箱の底は梱包テープでしっかりと密閉する。さらに先に切り取った蓋を底にはめ込む。
次に、この段ボール箱の内側にプチプチを貼り付ける。さらに、プチプチの上からアルミシートを貼り付ける。
できればシワなくピンと貼り付けたいところだが、多少たわんでも気にしない。
ここまでできたら完成は間近である。空いている部分を覆うことができるだけの十分な余裕をもたせてプチプチを切って蓋にする。
太陽熱調理器へのダッチオーブンの出し入れは、このプチプチで作った蓋を取り外して行うことになる。そのため、このプチプチの蓋はマスキングテープで固定することにする。
ここまで、ざっと90分で仕上げた。不器用な人や、作業をとても丁寧に行う人でも2, 3時間あれば作れるのではないだろうか。
本当は、なるべく密閉してあげることで、太陽熱によって温められた空気を逃さない構造にしたい。そのため、プチプチの蓋は例えばパンツのゴムみたいなもので密着させることも考えてみた。もう一つ段ボール箱をもらってきて、プチプチを入れた額縁みたいなものを作って蓋にすることも考えてみた。
ただ、そこはもう趣味の世界というか、労力に見合うだけの出力が得られるかという問題ではないだろうか。
とりあえず、この自作の太陽熱調理器を用いてB6角ダッチを使ってみて、その実力を確認してみたい。次回は、その様子をレポートしたい。