人知れず深夜に走る車両のお話し
A君「深夜に人身事故だって!お盆だし、もしかして・・・なむなむ」
オレンジ「いやいや、終電後に走る車両もあるよ!」
今週の日曜日、こんな記事が話題になりました。
皆が寝静まる丑三つ時、小田急線でひっそり案内される人身事故※。
終電は1時で終わっているはず。そんな時間に人身事故、成仏できていない誰かが彷徨って・・・と妄想が膨らみます。お盆という時期もあり、この話題は少々盛り上がったようです。
しかし!元保線マンとして言わせてもらうと、深夜に線路で働く車両もあるのです。オバケなんかじゃないですよ!
(※のちに、小田急が「運行情報の誤配信について」として配信誤りだったことを公表しています(;^ω^))
■深夜に働く保線車両
深夜に走る車両は、お客さんを乗せるのではなく線路の整備や点検を行っていて、保線車両や保線機械と呼びます。終電後から始発までの深夜の時間帯に、人知れず作業をしているのです。
工事や点検にはもちろん人も関わりますが、機械や車両で実施した方が効率がいいです。
昼間は写真のように車庫に留置されており、走ることはめったにありません。これは、工事をすると営業列車の邪魔になるからです。
夜間の作業、かっこいいのでぜひ紹介したいのですが、企業秘密の面も多くて…また、おいおい紹介できればと思います。
■深夜の作業は事故と隣り合わせ
深夜の作業時は、見通しの悪さから特に安全面に細心の注意を払います。車両の周囲に監視員を配置し、一般の方々の安全に配慮することもあります。
しかし、時によってはこのように事故も発生してしまうことがあるのです。冒頭で紹介した「人身事故」は、実際あり得る話なのです!
鉄道会社では、事故を未然に防ぐためあらゆる面から安全対策が取られています。作業員の方々も、日々の点検や安全確認を怠りません。
日々の安全の積み重ねで、深夜の鉄道の安全は保たれています。