オレンジ@技術士
私は、今年4月に鉄道会社の設備保守担当から建設コンサルタントへ転職しました。あまり例がない経歴で、転職を考えていた当時は相談できる人がおらず、少なからず不安でした。 転職して半年経った今、自省や備忘録も兼ねて仕事への取り組み方の違いをまとめました。すこし偏った視点もあるとは思いますが、読んで下さる方にとって例の一つになれば幸いです。 ※ここでは、会社の規模や雰囲気には触れず、あくまで仕事の内容についてまとめます。 1.規程類に則る鉄道保守/決まりのない建コン 鉄道保
ダムというと、山間部に降った雨を貯めるイメージがあるかと思います。しかし、雨水以外を貯めるダムもあり、そこが決壊すると想像を超える被害を出すことがあります。 本日は、東欧はハンガリーで発生した「アルミニウム赤泥ダム」の決壊事故についてまとめます。 ハンガリーアルミニウム赤泥流出事故の概要 発生日時:2010年10月4日 影響範囲:約40平方キロメートル(赤泥による土地への影響) ドナウ川流域(水質への影響・影響懸念) 被害 :死者 9人
家でのんびりしていると、スマホに突然近くで火災の知らせが…その時、あなたはどうしますか?どうせ小さな火災だって?いやいや、侮ってはいけません。 本日は、市街地で発生した大規模火災についてまとめます。 昭和新潟大火の概要 発生日時:1955年10月1日午前2時50分頃 延焼面積:78,000坪 被害 :負傷者 235人 焼失 1,235棟 被害額 46億円 1,000棟以上の建物を焼く市街地での大火 日本では、令和元年の1年間に37,53
風が心地よく絶景を楽しめるハイキング。その最中に突然噴火に遭遇したら・・・今日は、6年前に発生した御嶽山噴火について紹介します。 2014年の御嶽山噴火の概要 発生日時 :2014年9月27日11時52分ごろ 発生場所 :御嶽山(岐阜・長野県境) 被害 :死者・行方不明者合わせて63名 2014年の御嶽山噴火の死者・行方不明者数は、火山災害としては戦後最大でした。避難用のシェルターが不足していた、噴火の写真を撮っていて逃げ遅れたとみられる、など様々な理
最近、数年に一度レベルの大雨があちこちで発生している印象を受けますね。鉄道はじめ、交通インフラにとって大雨で怖いのは川の増水、線路の冠水、そして斜面の土砂崩壊です。 本日は、8年前に京急電鉄で土砂崩壊により発生した脱線事故をまとめます。 京急本線土砂崩れ列車脱線事故の概要 発生日時 :2012年9月24日23時59分ごろ(天候:雨) 発生列車 :特急 三浦海岸駅行き 発生場所 :神奈川県横須賀市 京急本線追浜駅~京急田浦駅間 被害 :8両のうち前
コロナの影響で収入減に苦しむ鉄道会社ですが、人材不足にも悩まされています。対策の一つとして、終電繰り上げで深夜時間帯の作業時間を確保し人材減に対応するというニュースは、最近話題となりました。 その他にも、各鉄道会社は鉄道工事関連の施策として工事の機械化を挙げています。 JR西日本は、この機械化を通して「省力化・省人化にチャレンジ」すると紹介しています。確かに、「きつい、汚い、危険」の3Kと言われている鉄道工事を機械で効率化するという理論は、分かり易いです。 しか
今年も日本のあちこちで大小の地震が発生しています。「震源は遠いし大丈夫だろう」とお考えのあなた、実はそうとも限らないのです。遠隔地で起きた地震で大きな被害を受けた事例が、過去にあります。 少し遅れての投稿となりますが、本日は遠隔地の地震による被災事例の一つとして、1985年に発生したメキシコ地震についてまとめます。 メキシコ地震の概要 発生日時 :1985年9月19日13時17分ごろ(協定世界時) 発生場所 :メキシコ沖太平洋 深さ27km 規模 :マ
サラリーマンや学生の皆さんは最近、台風接近前の列車の「計画運休」に悩まされているのではないでしょうか。しかし、風を侮るなかれ。列車が強風によって脱線してしまう事故は、過去に何度も発生しています。 本日は、その中でも14年前に発生した鉄道の脱線事故についてまとめます。 日豊線南延岡駅構内列車脱線事故の概要 発生日時 :2006年9月17日14時4分ごろ 発生列車 :にちりん5号 南延岡行 発生場所 :宮崎県延岡市 日豊本線南延岡駅構内 被害 :5両の
本日はカスリーン台風による関東圏の水害について紹介します。毎年のように発生する浸水被害ですが、戦後間もない日本では、カスリーン台風をはじめ呪われたかのように多くの大水害に悩まされてました。 カスリーン台風の概要 発生日時 :1947年9月14日~15日 浸水被害はさらに長期(利根川の場合15日~21日) 被災エリア :関東南部(利根川・荒川)、東北(北上川) 被害 :死者・行方不明者1,930名、負傷者1,547名 住宅損壊9
皆さんは、Panasonicが災害啓発に向けて作成した「365日災害カレンダー」をご存知でしょうか。 過去の災害について、1日ごとに合計365ケースが一覧で見られます。 「日本は災害大国」とよく言われますが、改めてその多さに驚きます。現在の災害対策の背景には、過去に発生した災害の教訓があります。ですので、過去の災害を知る事は大切です。 ここでは、過去の同じ日に発生した災害について、現在にも繋がるいくつかのポイントをまとめていきたいと思います。 長野県西部地震の概
技術士二次試験の解答では、いずれの問題でも共通して意識すべきポイントが2つあります。 2つのポイント ・直近に検討されている課題認識や対策を把握すること ・ソフト対策とハード対策の組み合わせを意識すること これらのポイントは試験対策に限らず、今後技術者として活躍する上で大変重要な視点です。今日は、これら2つの視点について説明したいと思います。 はじめに:技術士二次試験の問題の流れ ポイントの紹介に入る前に、技術士二次試験の問題の流れを紹介します。技術士試験で出題され
前回の①では、全ての方向けの記事を書きました。(引用記事) 今回の②は、技術士試験向けに詳しく説明します。 今回は、前回説明ができなかったレール温度上昇が引き起こす「レール張出し」について、すこし専門的に整理します。また、その対策について簡単ですが紹介します。 また、過去にレール張出しをテーマとした技術士二次試験(建設部門・鉄道)の出題がありました!長くなりますので、こちらの解答の方法は次回紹介します。 ■レールの温度上昇が脅威である理由:レール張出しの引き金となるか
今回の①は、全ての方向けの記事です。 次回の②では、技術士試験向けに詳しく説明します。 暑い夏の日は、電車のクーラーに癒されますよね。しかし、その涼しい電車は、気温よりずっと熱いレールの上を走っていることはご存知でしょうか。レールが熱くなると、最悪レールが歪んでしまう可能性があるため、鉄道マンは安全運行の裏で日々闘っています。 ■真夏のレールは60℃近くになる 最近は、気温40℃オーバーが連日のように報道され、本当に暑い日が続いていますね。しかし、鉄道マンは「40℃
コロナの感染拡大が続く中、今夏のお盆は帰省を控える流れを受け新幹線の利用客が減少したようです。下の記事に、各社の状況がよくまとめられています。 新幹線によってばらつきはありますが、前年比で1/4程度という認識でいいかと思います。 ニュースに映る閑散とした新幹線ホームを見てか「JR潰れてしまう」という声がSNS上でありました。ほんとうにそうでしょうか。この記事では、特にデータがある東海道・山陽新幹線の利用者について、大まかな計算ながら探求したいと思います。 ■新幹線
A君「深夜に人身事故だって!お盆だし、もしかして・・・なむなむ」 オレンジ「いやいや、終電後に走る車両もあるよ!」 今週の日曜日、こんな記事が話題になりました。 皆が寝静まる丑三つ時、小田急線でひっそり案内される人身事故※。 終電は1時で終わっているはず。そんな時間に人身事故、成仏できていない誰かが彷徨って・・・と妄想が膨らみます。お盆という時期もあり、この話題は少々盛り上がったようです。 しかし!元保線マンとして言わせてもらうと、深夜に線路で働く車両もあるのです。オ
技術士試験までおよそ1ヶ月となりました。暑さが続く中、無理をしすぎないようほどほどに頑張ってください。応援しています! ここでは、前回に続き私が実践してよかったと思える、試験1ヶ月前の過ごし方を書きたいと思います。 ■いつも通り、業務に取り組む 「業務はほどほどにして、勉強時間を1分でも長く確保したい」という気持ち、よく分かります。 私自身、不安を抱えながら試験直前まで業務に取り組んでいました。しかし、今はその気持ちと共存しながら日々の業務に真摯に取り組むことが合格に