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piyobloger
線路に迷い込んだ亀の末路〜分岐器のお話〜
最近、こんな動物ニュースが話題に。
ただただ、歩いていただけの亀に同情してしまいます。絵はかわいいですが、保線作業員としては背筋が凍る挟まれ事故です。。。
記事では「挟まれた」と実にさらっと書いていますが、分岐器を侮ってはいけません。分岐器は、足や指を挟まれて骨折や切断する人がいるとても危険な部位なのです。
分岐器は、線路が1本から2本に分かれる場所でどちらに曲がるかはレールを動かすことで決めます(この時動くレールをトングレールと言います)。
このトングレール、列車が通過している間に動くと困ります。最悪、脱線してしまうかもしれません。
なので、レールが動くとき以外は列車の力に負けないとても強い力でホールド(密着)されています。
強い力でレールを固定するためには、大掛かりな装置が必要です。
それが電気転轍機(でんきてんてつき)です。
電気転轍機には電気モーターが入っており、レールと繋げることでレールを動かしています。
この力がとんでもなく強く、モーターで動かしているレールに挟まれた人の手や足は、ひとたまりもありません。もちろん、迷い込んだ亀は・・・これ以上は言えません。。。
安全装置もあるにはあるのですが、けがが多い現状を考えると挟まれないのが一番です。「痛い!!」では済みませんね。
新しく線路に入った作業員が必ず受ける教えは、「分岐器のすき間に手足を入れるな」です。亀のかわいそうなニュースを見るたび、その教えを思い出します。。。
幸い、亀を助けるべく新たな試みも行われています。これでトラブルが減ること、亀の命が救われることを祈るばかりです。