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沈黙こそが、コーチングの醍醐味
私は転職や婚活など、人生に悩んだときはコーチングを活用してきました。
毎月コーチングを受けていた時期もあるので、クライアントとしてのコーチングの向き合い方はもう心得ていると思っていたのですが、今振り返ると「まだまだ優等生を目指していたなあ…!」と思います。
コーチから与えられる問いに対して、
・きれいに答えないと
・支離滅裂なこと言っちゃったらどうしよう
と心のどこかで思っていましたし、スラスラ答えられたときには自分を褒めたくなるくらいでした。
最近は私はコーチングスクールでコーチングを体系的に学んでいるのですが、そのなかでハッとさせられた言葉がありました。
クライアントがスラスラ答えられることは過去に辿ったことのある思考であり、そこから“思考の創造=新たな気づき”は生まれていない
た、確かにそうかも…!
スラスラ答えられたコーチングの時間は、「頭が整理できたな〜」とは思うものの、何か新しい気づきがあったり、それにより行動が加速したかと言われるとそうでもなかったかもなあと。
他者(=コーチ)から問いを与えられてはじめて、これまでたどったことのない思考を創り出し、出会ったことのない気づきがあらわれる。
スラスラきれいに答えられない、沈黙こそがコーチングの醍醐味だったんだなあと腑に落ちました。
そう理解してから、私は自分がコーチとしてクライアントにコーチングを提供するときはこのような案内をしています。
①コーチからアドバイスはしません
②沈黙OK
③スラスラ答えられなくてもOK
クライアントの沈黙を一緒に味わい、クライアントが思考の旅をしている様子を観察する。
コーチ・クライアントの双方が、肩肘張らずにありのままの状態で一緒に前に進んでいける雰囲気・空間づくりに努めていきたい。
そう改めて感じさせてもらった気づきでした。