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雑談:唐十郎と寺山修司
2024年5月4日に唐十郎が亡くなりました。カルチャー史的には、アングラ劇団「状況劇場」で1960年代の日本のカウンターカルチャーのイメージを一つ作った人……というところでしょうか。横尾忠則デザインの『腰巻お仙』のポスターは状況劇場を知らない人でも見たことがあるかもしれません。
寺山修司と同じ命日になったことも話題になりました。寺山は1983年の5月4日に亡くなっています。寺山はアングラ劇団「天井桟敷」を率いて、やはり日本のカウンターカルチャーのイメージを一つ作った人であり、1960年代のアングラ演劇というと唐と寺山は常に一緒に語られるイメージです。
んで。高取英による平凡社新書『寺山修司』(2006-07-10)を最近読みまして、というのは去年、三流エロ劇画について調べ直してた時に2018年11月26日に高取英が亡くなっていたことを今更知りまして、なんで気づかなかったんだろう……とちょっと反省して高取の本をいくつか取り寄せて読んでたんです。そしたら『寺山修司』って本が抜群に面白くて、まさか21世紀にもなって寺山修司に対しての認識を改めるとは思っていなかった、とびっくりしたのでした。
寺山の話はまた今度、寺山の話を書くタイミングがあればしますが、この本に当然ながら唐十郎の話が出てくるんですね。そこも面白くて、〈つまり、唐十郎を初めて認めたのが寺山修司だったのである〉という箇所。
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