教科書には載らない擬人化の歴史教科書(2005年9月『ねとらん者くろにくる』)
まずはお断りを。ここで言う擬人化はもちろん「アンパンマン」みたいなものじゃなくて、あれやこれをかわいい女の子のイラストに置き換えてしまう「萌え擬人化」のことだ。最近は萌えは当り前だから、いちいち「萌え擬人化」とは呼ばないけとね。
知っている人は知っているけど、こうした擬人化コンテンツはネットが普及する以前から存在している。例えば1980年代後半に『モデルグラフィックス』誌から広まった、「機動戦士ガンダム」のロボット、いわゆるモビルスーツ(MS)を無理やり女の子にしてしまった「MS少女」という前例があるし、1990年代後半に『セガサターンマガジン』誌でセガのゲーム「電脳戦機バーチャロン」やその続編「オラトリオタングラム」に出てくるロボットを女の子にしてしまう「バーチャロイド少女」なんて企画もあった。パソコン通信で盛り上がった「ぜんまいちゃん」こそ元祖だと主張する人もいるかもしれない。
でも「萌え」という概念が広まったあとに誕生したキャラクター達が、それ以前と微妙に様相を異にしているのも事実(単に絵柄が古い新しいの違いかもしれないけど)。だから今言う「(萌え)擬人化」は、インターネット以降の同人キャラクターコンテンツの一形態だと考えていいと思う。
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