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CDショップで気になるイラストレーター、HTCって何者?(2008年4月『Quick Japan』77号)

ジャケ買いなんてもう何年もしてなかったのに、まんまと買わされた!という経験を久しぶりにしたのが〇六年九月に出たWOODMANの『Warrior Angel』。ゴリゴリのエレクトロで音も最高だったけど、このムチムチ&キュートなイラストの訴求力も強烈だ。それ以来なんとなく気にしていたら、〇七年末に座久拓郎のアルバムやgassyoh『semi ep.』なんかで再び見かけるようになって、いよいよ一体何者なのか気になりはじめインタビュー決行。そしたらライブ会場でよく見かける人だった。ぎゃふん。

「昔から漫画やイラストレーターそのものよりも、〝ビックリマン〟や横井孝二や佐藤元らが描く〝SDガンダム〟といった、ホビー・グッズ的なほうが好きで、それらを真似して描いてました。他にも杉浦茂、成田亨、〝しあわせのかたち〟の頃の桜玉吉、いづなよしつね……あと絵描きの方ではないですけど、ネンドグラフィックスのアプローチの仕方には凄く影響されています」

漫画だけでなく、ポップカルチャー全般からの影響をシャッフルしているのが、この独特のポップ・センスを生み出しているのだろうか。そんな人がWOODMANのジャケットを担当することになる経緯とは?

「九九年のトランソニックの五周年イベントで初めてお話しして、時々イベントで御会いする程度だったのですが、〇六年に再会し依頼されました。締切が一週間後で時間が無かったので、過去に描いたイラストを持って行って選んでもらい、そこから発展させてインナーや盤面を描きました。座久拓郎氏は半蔵商店(http://www.hanzo.tv/)が昔運営していた、トランソニックの非公式ファンサイトを通じて知り合い、以来長いつきあいになります。座久氏とはこれが最初ではなく、以前にも沖縄の音響レーベル「LOTTI」から出たCD-Rの何枚かを既に手がけていました。gassyohはMaltine Records主宰のtomad氏より共通の知人を通じて依頼があり、音源も好かったので喜んで引き受けました。合唱氏とはまだ御会いした事がありませんが、そのうち会うことになるでしょう」

普段はある雑誌の編集部で働いているというHTC氏から感じるのは、オタクともサブカルとも言い切れない微妙な隙間、ニッチ・ポップとしか言いようのないセンスだ。何はともあれこのイラスト、気になるでしょ? 今度コミティアで漫画買ってこよう。

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<!--以下2020年コメント-->

HTCさんとはその後長い付き合いになりますが、これは初期に知り合って1年も経ってない頃かな? 先にCommune Disc主宰のsuzukiiiiiiiiiiさんと知り合ってて、その後渋谷タワーレコード5階に面出しされてたWOODMANのCDをジャケ買いしたような……。誰かに紹介されて、あれってこの人が描いたんだ、と思ったような……。もはや遠い記憶……。音楽側の人からはオタク扱いされて、でもオタク側の人からはなんか違う扱いをされる、マージナルな独特のイラストレーション。当時まさかパスで描いてたとは思わなかったです(今はパスじゃなくなり、普通のお絵描きソフトを使ってます)。

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2001年以降に雑誌等に書いた記事を全部ここで読めるようにする予定の定額マガジン(インタビューは相手の許可が必要なので後回し)。あとnoteの有料記事はここに登録すれば単体で買わなくても全部読めます(※登録月以降のことです!登録前のは読めない)。『教科書には載らないニッポンのインターネットの歴史教科書』も全部ある。

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