インターネットがリアルに負けつつある話(2016年『ビッグコミックオリジナル』8月5日号)
最近、インターネットが不利になっている、と感じる。オンラインの文化とオフラインの文化を分けた場合、前者が劣勢だという意味である。
つい数年前までオンラインで奇妙なことをやる表現文化が勢いづいていた時期があった。シーパンク、ウィッチハウス、ヴェイパーウェイヴなど、シーズンごとにウェブに登場する謎のキーワードの正体を探ろうと、みんながハッシュタグを辿り、検索をくり返していた。オンラインで流行ったビジュアルを真似したストリート・ファッションが登場し、企業とネットアーティストのコラボレーションが増加した。ニューヨークやロンドンやパリや原宿のストリートで起きてることじゃない。ネット上で起きていることだった。オンラインをオフラインが後追いする時代が、たしかにあったのだ。
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