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人生を変える本:「四つの約束」

あなたの人生の中で、あなたほど、あなたをいじめたものはいない。あなたが自分をいじめる程度に、それにちょうど見合うだけ、あなたは人が自分をいじめることを許す。もし誰かが、あなたが自分をいじめる以上に、あなたをいじめれば、あなたはたぶん、その人から離れていくだろう。しかし、もしあなたが自分いじめをするほどには、あなたをいじめない人に出会えば、あなたはたぶん、その人との人間関係を続け、きりもなくいじめに我慢し続けるだろう。

「四つの約束」ドン・ミゲル・ルイス著、松永太郎訳、コスモスライブラリー




この本を最初に知ったのは、
海外のユーチューバー(日本語字幕あり^^)が
自分の人生を変えた本の中に、
この本のタイトルを挙げていたからだった。

わたしは基本的に本が大好物なので
そう言われると、
とりあえずネットで検索してしまう。

紹介していたユーチューバーのどんな紹介の言葉や
ネットで検索した時のどんな評価が
わたしの琴線に触れたのか
今となってはまったく思い出せないのだけれど
きっと何かが心に触れて
とにかくこの本は、わたしの手元に届いた。

(わたしは本が大好物なので、
 ちょっと興味が湧いた程度でその都度本を購入していると
 部屋の床が抜けるのではないかと心配になり
 調べはするけど結局買わないということも割とある。
 その検閲を超えて、
 とにかくこの本は、わたしの手元に届いた。)

この本は、ページ数はさほどない薄めの本だし、
訳も日本語の流れや繋ぎがスムーズで
理解に時間を要したりしないので
読もうと思えば数時間でさらりと読めてはしまう。

だけど内容が奥深く
二度三度読み直すと
あれ?こんなことも書いてあったかしら?と
その度ごとに新たな発見がある。

自分いじめは、自己否定から発するものであり、自己否定は、完全な、決して到達し得ない理想像を持つことに発している。この完璧な理想像こそが、私たちが自分を否定する理由である。そのために私たちは、ありのままの自分自身を受け入れられないし、ありのままの他人を受け入れることができないのである。

「四つの約束」ドン・ミゲル・ルイス著、松永太郎訳、コスモスライブラリー

多分、自己否定という幻想からいかに目を覚まし
あるがままの自分をいかに生きていくかということが
今のわたしのテーマだし、
おそらくこれからもテーマだし、
きっとそういう人は多いのだと思う。

この本にはそのための方法が
”四つの約束”として書かれている。

” 四つの 自分との 約束。”

最初の約束は、
「正しい(インペッカブル=罪がない)言葉を使うこと」
とある。

自分や他人を否定したり、
批判したり、
価値がないと思わせる言葉を浴びせたりしない。
相手の心に呪いをかけるような言葉を発さない。

文字にしてしまえば当たり前に思えるが
通常、人はこれらの言葉(バカだのデブだの中身がないだの)に
家庭内での軽口も含めて日常的に晒されている。
人からも、自分自身からも。

これをやめる、ということだ。

わたしは自分の人生の棚卸し的に
ノートワークをやっていて氣がついたことがある。

幼稚園から始まり
大学、社会人に至るまで
それぞれの時代で好きだった友人の名前と
その理由を書き出すワークがあった。

その好きだった友人たちにはそれぞれに違った
様々な好きな理由があった。

明るいところ、優しいところ、
穏やかなところ、頭の回転が早いところと、
好きな理由は千差万別。

だけど彼女たちには一つの共通点があった。

それは
「彼女たちはわたしに、嫌なことをしなかった。」
という点だった。

何をしてくれたかということよりも
何をしないでいてくれたかということの方が
重要なんだとその時に氣付いた。

何を言ってくれたかよりも
何を言わないでいてくれたか。

罪のない言葉を使っていてくれること。

他人にも、自分自身にも。

これが最初の約束だ。

そしてこの本の第二、第三、第四の約束と
章が進むごとにこれまで知らずに曇らせてきた心の窓を
拭いていくことができると思う。


約束事はシンプルで、
言葉として理解するのは簡単だ。

だけど実行に移すとなると
強い意思と決心が必要だ。

その上でこの本が教えてくれていることを
自分の血肉に変えていけたら
きっといま漠然と夢見ている以上の世界に
立っているだろうなという予感がする。


枕元に置いておいて、毎晩寝る前に1ページづつでも
読み直し続けたいと思うような本だった。

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