あなたの食卓を巣食う闇 ステルス値上げ問題
どうも。
心の闇を抜けるには、
光を当てるんじゃなくて、光を与える必要がある。
ラッパーのBuzzWordsです。
今回は、あなたの食卓事情に関する闇についてまとめていきたいと思います。
(三番煎じくらいな内容ですが、マーケティング専攻からの視点も入れますのでご容赦…🙇)
以下、目次です。
ステルス値上げ(シュリンクフレーション)問題とは?
Wikipedia先生によると、
シュリンクフレーション(英語: shrinkflation)とは、小売りされる商品の価格は変わらないままその内容量がシュリンク(収縮)していく経済現象である。
ということで、
・商品の価格が下がっていない(そのまま、もしくは上がっている)
・商品の量が減っている
というのがポイントになりますね。
そういえば、最近聞いたラップで、サイゼリヤのフォッカチオが小さくなってしまったのか、自分が成長しただけなのかと悩む曲があったような、、、
(曲ごとに共有できなかったのでアルバムをご紹介)
ということで話が逸れましたが、お菓子のシュリンクフレーションの例を2点ほど見てみましょう。
お菓子の事例①キットカットミニ
ネスレ社のキットカットミニ(税抜:500円)についてです。
以下、参考サイトです。
2004年 17枚
2007年 16枚
2012年 15枚
2014年 14枚
2020年 15枚!
あ、間違えた…
2004年 17枚
2007年 16枚
2012年 15枚
2014年 14枚(×11.6g = 162.4g)
2020年 15枚(×9.9g = 148.5g)
と、徐々に量が減ってしまっているらしいです……
サイズ縮小の比較画像はこんな感じらしいです。
KitKatのマークは同じサイズなので、右側のほうが端っこがマークに近いことが分かります。。。
ちなみに、サイズが小さくなったことに関してネスレ社の説明としては、
「かねてより消費者の方々からは、『砂糖の摂取を控えたい』『カロリーが気になる』という声が多く寄せられていました」
これを受けて2020年9月より、砂糖の一部を「豆乳おからパウダー」などへ変えるレシピに変更するとともに、カロリーが気になる人でもより気軽に食べられるよう、「1枚当たりのサイズを1口サイズに変更した」と説明した。スタンダードな「キットカットミニ」の場合、「従来の11.6グラムから9.9グラム」へと減量したという。
なんていうお話がありました。
「1枚当たり」どころか合計のサイズが小さくなっているんですが、、、
お菓子の事例②カントリーマアム
続いては、不二家社のカントリーマアム(税抜き:323円)についてです。
(アメリカの)「田舎のお母さん(country ma'am)」の手作りクッキーをイメージして名付けられたらしいです。
名前に茶々入れられそう。。。(それまた別の問題…)
量は以下のように推移しているそうです。
2005年 30枚 @11.0g
2007年 28枚 @10.5g
2008年 24枚 @10.5g
2011年 22枚 @10.5g
2014年 20枚 @10.5g
2016年 20枚 @10.0g
2005年から2014年のおおよそ10年で10枚減少していることから、
以下の記事では、「2040年問題」というものが紹介されています。。。
2040年には内容量が-1を下回るので、323円(税抜き)でカントリーマアムを買うと、購入者がソフトクッキーを焼いて不二家に送らなければいけなくなるという揶揄ですね。
ちなみに、サイズの方はExcelで計算すると2040年には8.5gくらいになるそうです。。。
ステルス値上げの建前・本音
ステルス値上げをしなければいけない要因には様々なものがあります。
例えば、各種原材料費の高騰、原油価格ないし輸送コストの高騰、
円安(他国通貨の価値が高くなって円の価値が相対的に安くなるあれ)
のせいで輸入コストが高騰等々……
実際、不二家さんでは、原油価格高騰によって量を減らしましたなんて言うお話があります。
しかし、多くの企業ではステルス値上げをした際に、
消費者のためにリニューアルしました!
パッケージなどを一新しました!
美味しくなってリニューアル!
などと、一目では値上げしたと分かりにくいような言い訳フレーズで宣伝を行います。
まあ、わざわざ「値上げしてパッケージを変えてリニューアル!」なんて言わないか、、、
ん?!
美味しくなってリニューアル?!
(経済的に)美味しくなって新登場!問題
某コンビニ大手企業のセブンダブルワン(仮)さんでは、いかに見た目よりも多いように見せるかのコンテストが行われているそうです……
以下の記事などから写真をお借りしています。
https://notissary.net/2020/09/29/%E3%80%902%E9%87%8D%E5%BA%95%E3%83%BB%E7%B5%9E%E3%82%8A%E5%BA%95%E3%80%91%E5%B9%B4%E3%80%85%E9%85%B7%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B%E5%BA%95%E4%B8%8A%E3%81%92%E5%BC%81%E5%BD%93%E3%81%AE%E7%94%BB%E5%83%8F
まずは、
オオオワッタァァァァァァァ
セブン神拳奥義① 上げ底
唐揚げ弁当にて行われた奥義で、商品を手に取るときには山盛りに盛り付けられていると思いきや、実は底が高いだけだから薄っぺらいという……
続いては、
オオオワッタァァァァァァァ
セブン神拳奥義② 絞り底
こちらも上から見た第一印象は多そうに見えるのですが、実は大きいのは上の部分だけという、、、
絶対手に取ったら下側をうまく掴めずにMISSしそう、、、
極めつけは、
オワタタタタタタタタタタッ…オオオワッタァァァァァァァ
セブン神拳奥義③ 二重底
黒・赤の容器は一体型なのかと思いきや、まさかの別&めっちゃ薄い…
これで、手に持った時にも小さいことがばれないし、見た目でもばれないし、一石二鳥ですね!!
なんてかしこいんだ!
ちなみに、ローソンやファミリーマートでも同様の容器があるようなので、こんなのがスタンダードになってきているようですね、、、
(経済的に)美味しくなって新登場!問題 原因
セブンイレブンを始めとするコンビニ業界では基本的に、
「ドミナント戦略」という出店戦略をとっています。
これは、首都圏などの売り上げが見込めるような箇所の付近に大量出店して、1店舗当たりの輸送コストを下げよう!
という戦略ですね。
(あ、セブンイレブンって言っちゃった。。。
まあ良いや。)
しかし、近年はコンビニがインフレーションを起こしてしまい、1店舗当たりの客数が減ってしまっている様子…
となると、客単価を上げるしかなく、様々なセブン神拳奥義を使用しているわけですね。。。
また、セブンイレブンジャパンさんがフランチャイズ戦略をとっていることを考えると、本部が作った"リニューアル商品"をフランチャイジー(店長など)が自動的に買ってくれて、売れ残ったとしても本部に影響がないからなのかなぁ…なんて邪推も出来てしまいます…
ステルス値上げの問題点
ステルス値上げの問題点としては、以下の2点が挙げられます。
①消費者が気づけない
前段で紹介した「サイゼリヤ」の話になりますが、
長年食べている人は商品が小さくなったのか、自分が大きくなったのか分からないというジレンマ問題があります。
また、商品のグラム数をいちいち見るなんて言う人もまれでしょう。
特に、「最寄品」と分類されるどこでも買える&わざわざその商品のためにお店をはしごして選ばないような食料品では顕著です。
(買回品、専門品と分類されるような商品群と比べて、深く考えずに買われるケースが多い。)
まさしく、
「流れるようなステルス値上げ。
俺じゃなきゃ見逃しちゃうね」
状態ですね。
②消費者が回避できない
食料品などは、買わないという選択肢を取りにくいというのが問題点となっています。
例えば、主要なコンビニすべてが悪質なステルス値上げをしていたら、夜勤の方などは分かっていても買うしかなくなってしまいます。。。
すべてのステルス値上げに気付くなんて無理だし、
企業的にも解決する策もないし、
このままずっとステルス値上げされ続けるしか……
* そ ん な の お 断 り だ 。
ステルス値上げ社会の光
値上げがバレたら消費者が離れる。
そう思ってないですか?
それやったら明日も俺が勝ちますよ。
赤城乳業株式会社では、
主力製品であるガリガリ君を60円から70円に値上げすることを謝罪するCMを流したのです。
moviecollectionjpさんが動画を出していたので共有します。
高田渡さんの「値上げ」という曲を流しつつ、誠意の詰まった謝罪をするという内容です。
ネットでは、
値上げに踏み切ったことがニュースではなく、25年間も値上げしなかったことがニュースなんです。
お金のことにしか目がいってない企業の姿をみると赤城乳業さんのガリガリ君の値上げCMを思い出してガリガリ君食べたくなってくる
などの前向きなコメントが!
ほかには、笑福亭鶴瓶さんが広告を務めた商品は増量するなんて言う都市伝説があったりします。
「増幅亭鶴瓶」やないか!
「ステルス値下げ」だ!
などと、SNSで話題に。
ん?!
真っ当なことをしてSNSで話題になるなんて、最高の広告戦略では?!🤭
まとめ
(BuzzWordsマネージャー「いつも思っているのですが、4000文字くらいの文章を読んでまとめまで行きつく人はいるんですか?」
BuzzWords「自己満足なんで、書ければ良いんですよ。
書くのが目的なんで。」)
ということで、ここまで読んでくださった方に敬意を表しつつ今回の件をまとめると、
・「納得感」のある商品を自らの倫理に基づいて売ることが広告にもつながるという意識が広がれば、企業にとっても消費者にとっても良い!
・フランチャイズ(セブンイレブンジャパンさん)の例のように、
商品の流れを知ると、リスクヘッジに繋がるかも?!
てな感じです。
この問題は技術革新などによる原材料の安定供給化や輸送コストダウン、それを企業が正しく価格に反映するか(利益重視で反映しないかも…?)が本質的な解決策なのではないかと思っています。
それまでは、本社に客視点の声を届ける(コンビニバイト君に文句を言っても不毛なので)、SNSで拡散して圧力、そのブランドから二度と買わない、諦めて詐欺商品を買い続ける等で凌ぐしかないかなぁ…
未来の子供たちが今自分が食べているものより小さいものしか食べれないと考えると、可哀そうで仕方がありません。。。
大人の皆さんには、自分が甘い蜜を吸い続けるだけじゃなくて、
将来まで見通した大人の余裕を見せてほしいなぁと思う今日この頃です。
冒頭で書いた通り、光を当てるだけじゃなくて、光を与えられればなと思いまして、問題の原因、解決策などを考えてみました。
もしよろしければ、「スキ」などで拡散宜しくお願い致します!!
それでは、まだまだ自粛自粛な日々ですが、素敵な学びを!
実験の日々を!
俺こそがBuzzWords!!
以下に今回の記事を執筆するきっかけとなったYouTube動画などをまとめます~
(名前が分かりやすいようにチャンネル名は敬称略で行きます~)
チャンネル名:佐倉あましん
動画名:開けたら全然入ってない商品が詐欺すぎるww
チャンネル名:『食の雑学』をゆっくり解説
【ゆっくり解説】改悪リニューアルの繰り返し!?セブンの見た目騙し弁当達について
チャンネル名:『食の雑学』をゆっくり解説
【ゆっくり解説】セブンの容器詐欺がさらに悪質化!?底上げ・絞り底・二重底に次ぐ"水増し"問題について
チャンネル名:『食の雑学』をゆっくり解説
【ゆっくり解説】悪質すぎるセブンのハリボテ商品ランキング!一位を獲得するのはまさかの!?👑
いつの間にか容量が減っている商品wiki
⇒いろいろなシュリンクフレーションの事例が見られます。
今回の記事の数字的なお話はこちらから引用しました。
というか、ガリガリ君もちょっとだけステルス値上げしてるのね。
ちなみに、前回の記事から半年くらい空いたので、「2040年問題」に倣うならば、次回の投稿は来年くらいになりそう…()
そういえば、アイキャッチ画像は
メーカー向けの底上げ容器の宣伝画像をちょっと暗くしたものと、
赤城乳業さんの「ソフ」をちょっと明るくしたものです。
実はまあまあネタバレになっていたという…
ソフはうまかった🐴
牛負けた🐮
(申し訳程度の丑年要素)
#LabLife #マーケティング #ステルス値上げ #食
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