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138.語学学校最終日のはなし

3月の終わりに入学して、英語わからな過ぎて初日で大泣きし、それからは毎日予習復習勉強をして
あっという間に卒業の日を迎えた。


最後の日は、クラスメイトと写真を撮ったりお世話になった先生方にそれぞれ手紙を渡した。
あと、パソコンに繋げられるCDを読み込めるやつを寄付した。
宿題で、家でもリスニングの練習がしたいけどラジカセがなくて困り。。
教科書についてる問題集のCDをパソコンに読み込んで問題解きたいのにできない。。

学校にもラジカセやCD再生器具はあるけど、パソコンにCDを読み込めるやつはなくて、困った。

勉強のために在英中、中古で安く買った。
日本に帰ればMac正規様のがあるから、帰国する際にはもう要らなかった。

ということで^_^寄付。
校長先生からめちゃんこ喜んでもらえた。


午前中の授業が淡々と終わる。

驚いたのは、前に同じクラスだった女の子たちがわざわざ他の教室から私のいるところまで来て手紙をくれたこと。
トルコの子とスペインの子、台湾の子。

なんで驚いたかと言うと、私は彼女たちに心底嫌われてると思ってたから。

同じクラスだったときに、会話のペアになって意見交換をする際、自分の意見だけ彼女たちは言って、その後私の話は聞かずにスマホをいじって「I don't understand asian accent」
で毎度おしまいだったから。

まだ20代前半だし、若いから仕方ないか。
と思って怒りを鎮めてた。それに彼女たちがなんでそんな冷たい態度を取るのか分かっていた。

彼女たちは、もっと上級レベルのクラスに行きたくて仕方なかったから。だけど、授業内容はお子ちゃまだし、そのお子ちゃまレベルを必至で勉強と練習するレベルの私。。
彼女たちは、自分のレベルが不安になったのだろう。お前と同じレベルにいるのか?!っていう不安。
何度も彼女たちが先生に、上級クラスへのクラス替えを頼んでいた。でも先生からは「まだそのレベルじゃない」
とはっきり断られていた。

ごめんよ〜こんなレベルで。というのは少なからずあった。
だから彼女たちのヤキモキした気持ちも理解できる。

そんな子達から、手紙をもらうとは。。

中には
「いつもアンジーは優しくて、笑顔で、本当に素敵な女性。私もあなたみたいな素敵な大人の女性になりたい。いつもみんなで、アンジーは本当に優しいよね。と褒め合ってたの。あなたのこと尊敬してる。」

といった内容だった。 
優しい?私が?
と思ったけどそう思わせたのには理由があった。

ある1人のスペイン人の女の子が原因。

彼女は声が人の二倍デカく、話し出したら止まらない。しかも、基本的に自慢話で自慢話の内容は「私はめっちゃモテた、めっちゃ美人だから!(っていうかただのアバズレ)」

というような内容。
でもって、いとも簡単に人を傷つけることをいう。
「あなたの顔、トドみたい。」とか「あなた太ってるわね」とか「あなた、生きてて恥ずかしくないの?その顔で。」とか男女関係なくグサグサ言う。

本人が絶世の美女ならともかく、至って普通、むしろ普通以下で超奇抜なファッションをしている。

クスリやってんちゃうかってくらい変な日もあって、先生でさえも扱いが苦手そうだった。
生徒たちの裏ではクレイジースペインとあだ名が付けられていた。

その子と授業中のペアになるのをみんなが避けて、隣になるのも避けていた。

だけど私は、人によって態度を変えずみんな同じ。という意識でその子と接していた。
隣にも座るし、ペアも組む。

もちろん、私の話は聞いてもらえないことがほとんどだったけど、彼女を機嫌よく話させるように相槌で誘導すれば会話が成立する。

ということで、みんなが嫌がることを平気でやってのけた。

それを、若い女の子たちが見ていたらしく「尊敬」に繋がったのだと言う。

嬉しかった。
見ていてくれる人は見ててくれるんだなぁと。

些細なことだけど。

私は学校で習う英語に必死で、周りがあまり見えてなかったけど、周りはこんなに見てくれてたんだ。
と、心の中にじわっと温かいものが広がった。


ありがたくお手紙を受け取って、午後から最後のアクティビティに参加した。


つづく

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