子育てはいつまで?
出産後、私は焦燥感に駆られるようになった。ネットやパソコンに没頭する中で、子供との真の繋がりを忘れていた。だが、ある日のテレビ番組が私の考えを一変させた。それは子供の教育についての特集だった。
その番組を通して、私は多くの家庭で、親が直接子供の教育に関与していることを知った。習い事に通わせるだけが教育ではない。家庭での日常の中で、親が子供に与える影響は計り知れないものがあると感じた。
私自身、子供の頃には様々な習い事を経験させてもらった。それは私の成長にとても役立ったと思う。しかし、今、私が子供に伝えたいこと、教えたいことは、習い事だけではない。家庭での時間、親子のコミュニケーション、日常の中での学び。これらすべてが、私たちの子供たちを形成していく大切な要素だと改めて感じたのだった。
それでも、期待された「結果」は得られなかった。親からは「あんなに習い事に通わせたのに、何の成果も上げられなかった」という言葉を耳にすることが多い。
しかし、私は「何にもならなかった」とは思っていない。確かに、具体的な成果や賞を手に入れることはできなかったかもしれない。だけど、その経験は私の中で確実に成長として残っている。
今、自分が親として子供を見る立場になって、あの頃の自分を振り返ると、習い事だけが全てではないことに気づいた。親として、子供をただ習い事に送り出すのではなく、子供の気持ちに寄り添い、一緒にその経験を楽しむこと。それが、真の教育の一部であると感じるようになった。親子の絆を深め、共に成長する時間。それが、私にとっての習い事の真髄なのかもしれない。
「親として子供にできること」、その範囲は時として狭く感じることがある。特に現代社会では、テクノロジーの進化により、タブレットやスマートフォンが子供たちの手の届くところにある。それらのデバイスは、確かに便利で、子供たちの興味を引きつける魅力がある。しかし、それだけが子供の成長をサポートする手段ではないことを、私はこの本を通して深く理解した。
タブレットを子供の前に置くことで、一時的な静寂や平穏を得ることはできるかもしれない。だが、それは短期的な解決策に過ぎない。真に大切なのは、子供とのコミュニケーション、共に過ごす時間、そしてその中で築かれる絆である。
この本を読むことで、子供との時間の価値や、その中での小さな発見、喜びを再認識することができた。タブレットやゲームだけが子供の世界ではない。親として、子供との共有時間を大切にし、その中での学びや経験を重視すること。それが、子供の成長を最もサポートする方法なのかもしれない。
↑この本を手に取った時、私の中の何かが変わり始めた。子どもの成長はあっという間で、気づけば巣立つ日が近づいている。その事実に、初めは驚きと寂しさを感じた。しかし、その感情の中には、新たな視点や考え方への期待も混ざっていた。
子どもの成長は、親としての役割や責任を再評価する機会でもある。これまでの子育ての方法や考え方、そして自分自身の生き方について、深く考える時間が増えた。子どもが巣立つまでの時間は限られている。だからこそ、その時間をどう過ごすか、どういう子育てをしていくか、そして自分自身をどう大切にしていくか考えるきっかけになった。