孤独

ベランダで煙草を吸いながらふと空を見上げたとき、私の視界には美しい満月が目に入った。
何故だか涙が頬を流れる。

蒸し返すアスファルトというより紅葉の渋みを感じさせられる風だった。

月は美しいのに孤独すらも感じた。

太陽は全ての人に光を与え、月は孤独な人にしか光を与えない。
月明かりに気づいているものは皆孤独を感じているのだろう。

私の目はそう語っていた。