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今、注目されている「カスタマーサクセス」とは何か?

「カスタマーサクセス?何から始めればよいのか分からない」
「そもそも今までの活動(リテンション営業)と何が違うのかわからない」

昨今、よく耳にすることが多くなった“カスタマーサクセス”というワード。
元々はアメリカで発祥したビジネスの概念ですが、ここ2~3年では日本においても、サブスクリプションモデルを中心として、サービスを使い続けてもらうことが重要になり、顧客にサービスを通じた成功体験を積み重ねてもらうことが必要になってきました。

デジタル活用の普及により、消費者の購買ニーズも多様化することで、企業側は従来の「売り切りモデル」から「リテンションモデル」へのシフトが求められています。そんな背景がある中で、国内企業でもカスタマーサクセス活動を始めている企業が多くなっていますが、上記のようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

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カスタマーサクセスとは
サービスを通じ顧客を成功に導くことで、契約更新・アップセル・クロスセルなど顧客生涯価値(LTV)の最大化を目的とする組織や一連の活動を指します。上述でもありますが、従来の売り切りモデルからリテンションモデルへのシフトが求められている日本企業においては、上記の概念が非常に重要になるといわれています。

”カスタマーサクセス”と”カスタマーサポート”との違い
カスタマーサクセスはCSと略されることが多いのですが、これまではCS=カスタマーサポートが大半だったかと思います。
カスタマーサクセスとカスタマーサポート、決定的に違うのは活動スタイルが能動的か、受動的か、になると考えています。

顧客のサービス活用課題に対して能動的に解決提案していくのがカスタマーサクセスになり、一方、問い合わせに対して課題解決をおこなうカスタマーサポートになります。当然、カスタマーサポートも課題解決において非常に重要な機能ですが、サイレントカスタマー、気が付くといつの間にか解約していた、といった危険顧客の抽出が不得意になります。このサイレントカスタマーを根本から防ぐこともカスタマーサクセスの利点になります。このサイレントカスタマーを根本から防ぐこともカスタマーサクセスの利になります。根本から顧客の課題解決をおこなうカスタマーサクセスと、効率的なカスタマーサポートを設計することが重要だと考えています。

カスタマーサクセスのフレームワーク

カスタマーサクセスはグロースハックという成長戦術が基になっており、代表的なフレームワークが「AARRR」モデルになります。
2つのAと3つのRで構成されており、ユーザー獲得から収益化までを示しています。「アクイジション」(顧客獲得)して、「アクティベーション」(行動させる)して、「リテンション」(継続してもらう)して、「リファラル」(紹介)を起こして、レベニュー(利益率)をあげていく成長戦術になります。

AARRRモデルの中に「Retention(リテンション)」がありますが、従来のリテンション活動は、主に売上、つまり契約更新確認・アップセル・クロスセルを目的におこなわれ、ユーザー体験の最大化を目的におこなわれてることが多いですが、カスタマーサクセスはユーザー体験の最大化をクリアした上で、それらを包括した“顧客の成功体験創出”活動全般を指す考え方になっています。リテンションは必要不可欠なものですが、リテンションも包括したカスタマーサクセスの設計が重要になります。

カスタマーサクセス伸長の背景
「所有から利用へ」をキーワードに、サブスクリプションモデルを中心として、サービスを使い続けてもらうことが重要になり、顧客にサービスを通じた成功を体験してもらうことが必要になってきました。

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カスタマーサクセス市場の注目度

読者の皆さまはご存知かとは思いますが、サブスクリプションモデルは買い切り型ではなく、一定期間利用できる「権利」、に対してお金を払うビジネスモデルで、売上の70%~95%がサービス利用期間中に発生すると言われております。ゆえに損益分岐点が、初回契約してから2年後、3年後ということも十分に考えられます。米国が発端となり盛り上がりを見せている“カスタマーサクセス”ですが、日本国内でも2017年に大きな跳ね上がりを見せ、今後、米国のように世の中の関心が爆増することが予想されます。

5の法則/5:25の法則
企業存続において限られた資源で効率よく売上を上げるために、
・「新規顧客を開拓すること」
・「既存顧客を大事にすること」
どちらに注力すべきなのかは多くの方が考えるテーマだと思います。そんなテーマに対して、マーケティング業界や経営戦略の場面でよく引用されている法則が1:5の法則/5:25の法則になります。

・1:5の法則:新規顧客を獲得するコストは、既存顧客を維持するコストの5倍かかる、という法則


・5:25の法則:顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善される、という法則

「新規顧客の獲得」と「既存顧客への注力」はどちらも重要ではありますが、サブスクリプション時代において、既存顧客に注力をしなければ企業は利益を得づらく、コストばかりかかってしまう悪循環に陥ってしまうといわれています。


まとめ
今回は、「カスタマーサクセスが注目される理由」についてご紹介いたしました。バズワードとして日本でも盛り上がりつつある“カスタマーサクセス“について、皆さまのお役に立つ情報はございましたでしょうか。

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