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正傳寺 薬師如来立像
四條畷市で一番古い、平安時代の仏様にお会いするために、融通念仏宗の正傳寺さんに伺いました。
御住職がお留守だったので、奥様がお世話下さいました。本堂でお茶とお菓子をいただきながら、奥様の故郷、宮崎のお話しや、お子様のお話しなどを伺いました。その後「ごゆっくりご覧ください。」と一人にして頂きました。
薬師堂にお祀りされている薬師如来様は、2メートル以上もある大きな仏様ですが、拝観させて頂くと、光背が仏様より大きいせいか、それ程大きくは感じませんでした。それより、お体に比べてお顔が少し大きく見えました。開かれた目がつり上がっていて、少し怖い印象です。通常の薬師如来様とは異なり、何故か、右手を下げておられます。写真を拝見すると、正面からでは分からない、身体の厚みが薄いことや、頭の後ろ側の螺髪が省略されていることが分かりました。
薬師如来様がいらっしゃる薬師堂は、本堂と細長い廊下でつながっていて、その廊下の壁には、御住職が書かれた短冊等がたくさん貼られていました。
短冊には、御住職が折りに触れて気づかれた、人の生き方について指針となる様な格言や、悩みを持った方を励ます言葉が、書かれていました。
廊下をゆっくり進みながら、その短冊等を一つ二つ読ませて頂くうちに、いろいろなことに気付かされ、ほっとさせられ、そして、考えさせられました。御住職はご不在でしたが、お会いできていれば、きっとよりくわしいお話が聞けただろうなと、思いました。(長い人はここで1〜2時間も過ごされるそうです。)
最後に、御朱印を書いて頂きましたが、拝観料や御朱印代も受け取られず、反対に御土産まで頂いてしまいました。
お庭には、トトロの石像が置かれていたり、駐車場にも、どなたかが寄進されたという、静けさをたたえた、石の千手観音様がおられました。(雨や強い日差しにあたることが忍びなく思えるような、素敵な観音さまでした。)
薬師如来様は、人の病を癒やして下さる仏様です。同じく、古い薬師如来様を守られている正傳寺さんも、疲れた人、傷ついた人を、癒やし、和ませ、そして元気づけてくれる、素晴らしいお寺でした。
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おまけ (四條畷の名店)
ところで、正傳寺から車で20分程、同じ四條畷市の忍ケ丘駅近くに「エクス・アン・プロバンス」と云う名前のパン屋さんがあります。小さなお店です。御主人は、毎日、午前3時から仕込みをされています。このお店のパンは、生地そのものが美味しいのですが、それが一番はっきり分かるのがバターホルンというパンです。塩パンに近いものです。看板商品ですが、大量に焼いてはいませんし、安いので無いことも多いですが、一度お試しください。ゆっくり食べると、しみじみ美味しいです。