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書評「値決めの教科書 勘と経験に頼らないプライシングの新常識」


値決め..プライシング…まさかここまで奥が深いとは。
2023/6/15に発売されて、飛ぶ鳥を落とす勢いでベストセラー1位になった本書。

理由は、世の中の商品の値段が決まるロジックを確固たる情報をベースに、ロジカルに説明されており、シンプルに面白い。難しい学術書と漫画のような楽しさを兼ね備えた、ハイブリッド型の書籍といった感じである。

例えば本書ではネットフリックスの料金を参照しているケースが多々見られる。

ベーシックプランの会員料金を880円から990円に変更した際に、解約は全体の2%と大きな影響を与えずに売り上げを10%上げることができる。

さらに100円あげた1090円だと12%の解約になると予想ができる…のように、具体的な数字をベースに論理的に展開されており、学びになることも多い。

他にもごく一部ではあるが、学びになった点をいくつか列挙したい。

・利益=価格*販売数-コスト
・アリエールのジェルボールは市場投入から1年でシェア8%を獲得=洗濯のプロセスから計量をなくすことで、時短だけでなく精神的苦痛を取り除いた
・ステルス値上げは信頼を損なう
・エバーノートのように、利益追求だけではなく、値上げした分は顧客のためにサービス開発に投資していく。中長期的には後悔させない、このような熱い思いを伝えるのも一つの事例

値決めの教科書 勘と経験に頼らないプライシングの新常識

他にもプライシングを実行するために必要な要件定義など、かなり詳細に書かれているので、世の中のサービスがどういったロジックで値決めされているか気になる方、プライシングを学んでみたい方などにもおすすめだなあと思いました!

ありがとうございました。


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