#1 映画感想文「セリーヌとジュリーは舟で行く」
映画感想文書こうとして、一発目がフランス映画になってしまいました。カブれてる...
結局何がいいかなんて判るものでもないんで好きなのやっていきますよ。
映画好きな人ならヌーベルヴァーグくらいはそれなりに見ると思うんですけどジャックリヴェットはヌーベルヴァーグの監督の中でもラノベっぽくて百合っぽくていいです。
「北の橋」とかも百合です。
百合が特別好きってわけじゃないけど、美しいので3時間くらいある映画なのに見れちゃうんですよね。
今回紹介するのはジャックリヴェット監督の「セリーヌとジュリーは舟で行く」です。
1972年公開のフランス映画なんですけど、映画のあらゆる要素が凝縮してます。
ファンタジーとタイムループと出会いと成長。恋とそれを邪魔する存在とミュージカルと当時のリアルなパリ。ほんとに美しいです。
「大抵の場合、物語はこんなふうに始まった。」で始まり、各章の初めには「しかし、次の日の朝〜」というテキストが入る。多分リヴェットの動かざる性癖。
物語の始まりは、「魔導書」を読むカミカゼと呼ばれる少女。そこにマンドラゴラと呼ばれるマジシャンの少女。2人の追いかけっこはパリ中で行われる。
何というアリス的演出。うさぎ(マンドラゴラ)を追いかけるのです。セリフなど邪魔なものが一切入らない純粋なサイレントコメディ。これだけで見る価値はあります。
リヴェットの作品を見るといつも思うのが、思ってるパリの印象とはかけ離れて素朴なんですよね。
リアルなパリを撮りたいというのもリヴェットの性癖でしょうかね。
また、この作品の重大なキーとして「砕けた飴」があります。
この飴を舐めるとタイムループするんですよ。デロリアンかよ。
まあ、初めは「何で飴なんだ??」って感じで考えあぐねるんですけど、まあヒッチコック的なグラマーであるとするならばマクガフィンであると。
マクガフィンとしての飴なら納得いくわけです。
政治的賄賂としてのトラヤの羊羹なわけですね。記号論。ドゥルーズもそりゃ推すわ。
こういう風にみていくと、さまざまな見方ができました。新鮮です。
おすすめのシーンがあります。
図書館から魔法の本を2人で盗み出すシーンがあって、全身黒タイツなんです。とんねるずかよ。
こういうシーンを見ると、盗むという行為と黒色には親和性あるなぁということでした。
トリュフォーの「大人は判ってくれない」の牛乳のシーンを思い出しました。やっぱ名シーンには「業」がつきものですよね。
映画の感想文になってるかわからないけど、言いたいことはこんなところです。
内容には極力触れないようにしましたが、プロットも素晴らしいのでその辺は見てください。
そして、お話がしたいです。笑
また近々更新します。
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