2_01_”仕事の及第点”という考え方
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あなたが、まさに今、頑張っている目の前のお仕事。それ、100点満点中、何点以上で合格ですか?
これがわからないままお仕事をされているみなさんは、いつになっても良い仕事ができるようにはなりません。自分の仕事が、どうなっていれば合格なのか、よく考えてみてください。もし、わからないのなら、上司や先輩に聞いてみてください。是非、何点以上なら合格なのか、つまり”仕事の及第点”は何点なのかを意識してお仕事をしていただきたいと思います。
なぜそんなことをお勧めするのか・・・
ぶっちゃけ!
「”仕事の及第点”という考え方の中に、仕事のクオリティを上げるためのすべての要素が詰まっているからです!」
例えば、自分勝手に好きなことをし、「それが仕事なのです。」と言っている人がやっていることは、仕事と呼んではいけないのでしょうか。この問いに対する私なりの回答は、「その行為に対し、評価する人がいる限り、それは仕事であると言って良い。」と考えています。たとえ、それが、誰の役にも立たず、1円にもならなかったとしても、それは、あくまでも結果。自分以外の誰かが、自分の行為に対し、評価される機会を得たとき、それは、仕事だったと言って良いと思います。
ただし、誰の役にも立たず、1円にもならないのであれば、長続きすることはありませんし、それ以前に、本当にそれは意味のあることなのだろうか、と考えないといけません。ですから、”それを仕事と呼んでいいか”ということと、”その仕事が人の役に立っているか”ということの間には大きな差があると考えていいでしょう。
しかし、それでも仕事と言って良いでしょう。0点かもしれないけど、いや、下手をすると、マイナス点で、これまでの評価にも遡って影響する可能性もありますが、一応、”評価を受ける”という試験は受けたことにはなりますから。
”仕事と評価”について、理解を助けるためにわかりやすいお話しをしました。ここまで極端な例はおいといて、もっと身近な、自分の行為を考えてみましょう。
もし、あなたが、企業や組織に所属している場合、つまり会社員でも公務員でも、何かしら”評価を受ける”ということが非常に多いと思います。例えば、一般的な企業に所属している場合を考えてみましょう。
いわゆる営業・販売のような部門に所属する人なら、日常的に、直接お客様と接し、商品を買っていただいたり、サービスを利用していただいたりすることを通じて、機能の良し悪し、サービスの良し悪し、価格の高低など、様々な事項において評価を受けています。
では、研究・開発などの技術系の部門に所属する人や、総務・経理など、本社系に多い、いわゆる間接部門と言われる部門に所属する人は、お客様と接していないから評価もされていないのかと言うと、もちろんそうではありません。あなたの仕事は、あなたの上司や先輩が必ず評価しているはずです。ですから、最終顧客だけがお客様ではなく、あなたの仕事を評価する上司や先輩が、あなたにとっての一番のお客様です。評価をするということだけを見れば、同僚や後輩も、あなたのことを評価している一人かもしれません。それが、報酬を決めるための査定に影響しないというだけで、あなたを評価するという意味においては同じかもしれません。
”仕事と評価”についてのお話しが長くなりました。お話しを進めましょう。
それでは、あなたが、日々、どのように仕事をしているか考えてみましょう。
業種や業態の違い、会社の違い、部門の違い、それこそ、上司や先輩の違いによっても、細かい部分で差異はあるとしても、一般的に言えば、
「仕事の指示を受け、仕事をして、その結果に対して評価を受ける。」
というフローになると思います。
では、まず、”仕事の指示を受ける”ということについて考えてみます。
ここで重要なのは、その次の、”仕事をする”フェーズのために、確認すべきことがたくさんあり、抜け漏れなく、しっかりと把握しておかなければならない、ということです。その確認項目として考えられるのが、
●何をすることを求められているか?
●いつまでにすることを求められているか?
●誰が・誰に・誰とすることを求められているか?
●どこで・どこにすることを求められているか?
●どのようにすることを求められているか?
このあたり。
そう。なんてことはない。5W1Hですよ。しかし、一つ足りませんね。そう、それが一番重要。と言うか、
”これを確認せずして仕事するべからず”
です。それは、
●なぜ・何のために?
です。つまり、5W1Hで言うところの、”Why?”です。最初に示した4W1Hは、すべてこの”Why?”のためにあると言っても過言ではありませんし、逆に言えば、”Why?”がわかれば、4W1Hは、だいたい見えてくる可能性が高くなる、ということです。
この”Why?”の確認をめぐっては、私にも、過去に、非常に苦い経験があります。
それは、今から、6年くらい前のお話しです。当時、私は、部長直属で、部長の補佐として、部門運営に関する仕事をし始めたときでした。
たまたま、中途採用のための面接があるということで、私も同席させていただくことになりました。
その面接に対し、私は、「今後、自分が面接するときのための訓練の第一歩として、横で勉強するために同席することを指示された。」と考え、上司は「サブとしての同席であることは百も承知ではあるが、それでも1人の面接官だと考えて、積極的に質問して、相手を知ろうとしてほしい。」というつもりで、同席することを指示していました。
部長の意図を汲み取ることのないまま、面接の席で、私は、質疑応答に参加することなくメモを取り続けました。もちろん面接の内容を単に議事としてメモしていたのではなく、今後の面接官として重要だと思うことをメモしていました。それが今回のミッションだと思っていましたので、それで良いと思っていました。そして、面接が終了した後、今回の面接は、自分にとって収穫があったと感じたので、部長に、「勉強になりました。」と言った瞬間、部長は爆発。もう二度と同席する必要はない。と、言われてしまいました。
これは、「なぜ・何のために?」を確認しなかったために犯してしまったミスです。「今回の面接の同席ですが、どういうことができると自分にとっての成長につながるのでしょうか。」などと、何をすることを求められているのかを確認しながら、”今回の目的はなんだ?”ということを、”なぜ、何のために今回の仕事があるんだ?”ということをしっかりと確認しないと悲劇が生まれます。このエピソードの場合、しっかりと伝えていない方も悪いのかもしれませんし、しっかりと確認していない方も悪いのかもしれません。いずれにしても、5W1H、特に”Why?”を理解しないまま、思い込んだままでは、絶対に及第点に達するような仕事にはならないということです。
仕事をするうえで重要な5W1Hの中でも、最も重要なのが”Why?”の確認だと言いましたが、それと、もう一つ、重要なことがあります。それは、”5W1Hの中の優先度を把握する”ということです。
例えば、「今回の仕事は、まず納期が大事。一旦納品した後、微調整しながらのリカバーは可能な案件なので、まずは第一弾を期日までに仕上げることが最優先。」という指示がある場合もあるでしょうし、「今回の仕事は、実験的な意味が大きいので、品質は二の次で良いし、時間が掛かっても良い。しかし、方法論の是非を見極めたいので、やり方は固定し、他の方法を採用しないようにしてほしい。」という指示がある場合もあるでしょう。
このような違いからもわかるように、その時々で優先課題は変わります。逆に言えば、様々な状況の中で、様々に条件も変化します。だから、いつもと同じ仕事、慣れた仕事だからと言って、同じように遂行すれば良いとは限らないかも知れませんので、常に5W1Hと、その中の最優先課題について、意識することをお勧めします。結果的に、”いつもと同じだった”ということであれば、それはそれで確認が取れて、良かった訳ですから。
さらに言うと、優先度の把握に加えて、”仕事に対する及第点の内訳”も非常に重要になってきます。
5W1Hの中で、優先度が高いものに対し、その結果も高得点をもらえるような仕事をしなければならないのは言うまでもありません。しかし、優先度が高くないものについて、高くないからと言って、おろそかにして良いかどうかは、しっかりと見極めないといけませんし、わからなければ確認しなければなりません。
私は、これは大学受験に似ているな、といつも考えています。入学試験に、5教科必要なのか?3教科で良いのか?はたまた1教科で良いのか?という教科数の違いもありますし、単純に合計得点だけで良いのか、それとも、数学だけは70%以上の正答率が必要で、満たしていない場合、その時点で不合格となる、いわゆる足切りのようなものがあるのか、など、5W1Hの中で、何が必要で、及第点となるための、それぞれの内訳をも把握しないと、合格できない可能性があります。
まとめると、仕事を、5W1H的に分類して、そのうち必要なものが何かを見極め、優先度を確認し、それぞれの要素に対して、クリアしないといけないことと、そのレベルを確認し、総合的な及第点を設定し、結果、成功と言える状態になるように頑張っていきましょう、という考え方です。そして、その前に、まずは、5W1Hの中でも、”Why?”の確認を怠らないことが最も重要なことです。
仕事の基本と言えば基本。仕事に限らず、何事においてもあたりまえのことと言えばあたりまえのこと。
しかし、なぜか、お仕事になると、この基本を忘れてしまいがちなので、改めて、そして、仕事のルールの基本中の基本として、確認しておきましょう、ということです。
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