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2_04_”個人事業主的組織人”という考え方

このnoteは、投げ銭スタイルで投稿しております。
最後までお読みいただけると嬉しいです。

あなたが、企業や団体に所属しているにもかかわらず、何らかの、ちょっとした失敗が、即、失業の危機につながるとしたらどうでしょう。あるいは、売上が芳しくない月が一度あっただけなのに、それが、即、廃業の危機に瀕することになるとしたらどうでしょう。
あまりに財務状況が良くないなど、いつ倒れても仕方ないような企業は、ちょっと横に置いておくとして、一般的な企業や団体であれば、今日、明日の暮らしをどうするか、といった切迫した状況に置かれることは、まず無いと思います。
しかし、それは、当たり前のことなのでしょうか?「そりゃ、そういう安定的な状況を求めているからこそ企業や団体に属しているのだから、当たり前でしょうよ。」と思っているのなら。
ちょっとだけ見方を変えてみませんか?なぜなら、

ぶっちゃけ!
「企業や団体に身を置いているからこそ得られるメリットに感謝する気持ちも、一人でやっていくからこそ得られる厳しくもやり甲斐のある環境も、どちらも失ってしまっているからです!」

今回は、『”個人事業主的組織人”という考え方』というタイトルでお話しをしますので、その前提として、まずは、”個人事業主”と”組織人”それぞれについて、お話しをします。

では、まず、”個人事業主”について、です。
”個人事業主”って何だ?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。言葉は聞いたことがあるけど正確にはわからないという方もいらっしゃるかもしれません。
”個人事業主”とは、簡単に言ってしまえば、みなさんも良くご存知の、”自営業者”のことです。「会社にお勤めですか?それとも自営ですか?」という質問をしたり、されたりしますよね?あのときの”自営”のことと同意です。
もう少し詳しく見てみましょう。

”個人事業主”という言葉を、ウィキペディアで調べてみると、次のように記載されています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/個人事業主

個人事業主(こじんじぎょうぬし)は、株式会社等の法人を設立せずに自ら事業を行っている個人をいう。一般には自営業者ともいう。事業主一人のみ、家族のみ、あるいは少数の従業員を抱える小規模の経営が一般的だが、制限はなく、大規模な企業体を経営することも出来ないわけではないが、多くは小規模なものである。雇用されている者(サラリーマンのこと)は個人事業主ではないが、継続的な請負(下請)や納入をする業者、代理店など、雇用でない契約によって他者の事業に従属する者はあくまで独立の経営であり、それが法人でなければ個人事業主である。
つまり、自営業者とは、会社経営者でもサラリーマンでも公務員でもアルバイトでも無職でもない者の総称と言うことである。

つまり、”個人事業主”とは、”自営業者”のことであり、”自営業者”の特徴としては、
企業・団体ではない。
自ら事業を行っている個人。
規模が小さいのが一般的。
ということが挙げられます。

このことから、”個人事業主”の特性としては、
(良いこと)
 ・(基本的には)誰にも頼らず、自らの腕一本でやっていく。
 ・好きなことを仕事にすることができる(可能性が高い)。
 ・仕事の進め方など、自分で判断して、自分で決定することができる。
(悪いこと)
 ・事業基盤が不安定。(になりやすい)
 ・大規模な事業ができない。(ことが多い)
 ・本当にやりたいこと以外のことが意外に多い。
ということなどが挙げられます。もっと多くのことがあるのは言うまでもありませんし、これらは、あくまでも代表的なこととして、そして、私の個人的見解として挙げてみたことですので、ご了承ください。

次に、”組織人”について、です。
これについては、”個人事業主”のように、一般的に定義された言葉はなく、その意味は、個々人が持つイメージに依るものが大きいと思いますので、こちらについても、あくまでも私の個人的な意見になりますが、挙げてみたいと思います。その特性は、おおよそ、次のとおりになると思います。
(良いこと)
 ・企業や団体に所属し、事業基盤が(個人より)安定している。
 ・チームを組んで事にあたることで、一人では成し得ないような大きなことが達成できる。
 ・自分が担当する範囲の仕事に集中することができる。
(悪いこと)
 ・裁量の範囲が狭く、ほとんどの場合、意思決定が自由にならない。
 ・自分がやりたいことを仕事にすることができない。(ことが多い)
 ・(いつも同じ人と仕事をする)人間関係において、煩わしいことが増える。

このように、”個人事業主”にしても、”組織人”にしても、一長一短あり、どちらが正しいとか、どちらが間違っているとか、そういうことが議論の対象にはなりません。
ここで、お話ししたいことは、”個人事業主”にとっての良いことと、”組織人”にとっての良いこと、つまり、両方の立場における”良いとこ取り”をしてしまうことで、たとえ、会社勤めをしている方であっても、その枠に収まらない、素晴らしいビジネスマンになることができるはずなので、自らを高めるべく、努力してみませんか?ということです。
もう少し厳密に言うと、”組織人”が、組織に所属しているからこそ得られるメリットを活かしつつ、”個人事業主”が、良好な状態を保つために取っているリスクを知り、そのリスクを回避するために努力していることを同じような気持ちで実践することで、ビジネスマンとしてのクオリティを上げてみませんか?ということです。

では、”個人事業主”にとっての一番のリスクとは何でしょう。
それは、「仕事がない」ことです。

一つ一つの仕事が勝負であり、その出来が良くないと、次はない、というのが”個人事業主”的な仕事の仕方になります。仕事を絶やさないようにするには、何が必要かを常に考えているのが個人事業主。ですので、一つ一つの仕事の結果に対する意識はもちろん、どうすれば、仕事をし続けることができるのか、そのために必要なことは何かを考え、努力し続けています。そこで重要なのは、”個人事業主”が持つべき”プロ意識”というマインドです。

”個人事業主”は、プロフェッショナル中プロフェッショナルですから、締め切りを守りつつ、生み出す成果のクオリティが高いことは当たり前。”個人事業主”にとって、より一層大切なことは、”プロ”が”プロ”であり続けるために必要な、マインドを持ち続けるということです。
仕事で必要とされるスキルを向上させたり、仕事で必要な、あらゆる関係者とのコミュニケーション能力を向上させたり、目的をしっかりと理解し、意地でも目標を達成しようとする根性だったり、今、自分が仕事をさせてもらえていることが幸せであると感じ、感謝したり。他にもいろいろありますが、そういう、危機感を持って、腕一本で仕事できるくらいの気概をもって仕事をするということが何よりも大切だと考えて仕事にあたっていると思います。

しかし、これは、”個人事業主”だけに必要なものなのでしょうか?
いえ、私は、持つべきマインドは、”組織人”とて同じだと思います。
たとえ、自由裁量の範囲が狭くても、仕事を、早く、正確に完了させるには、それ相当の鍛錬が必要になるし、その積み重ねの先に、”裁量が広がる”とか、”希望する仕事に携わることができる”とか、”自分にしかできない分野があるという状況になる”とか、その先の広がりがあるのだと思います。
たとえ、日常的に顔を合わせて仕事をする人間関係が煩わしくても、感情をコントロールすることで、円滑に事を運べるようになれば、その先に、信頼の上にしか任されない重要な仕事や、やり甲斐のある仕事に携わることができるようになる、といった広がりがあるのだと思います。

”組織人”の特性についても触れておこうと思います。
”組織人”にとっての一番のメリット、それは「組織に守られている」ということです。

もちろん、重大な、例えば、法令違反のような過失がないことが前提ですが、たとえ、今日、大きな失敗をしても、すぐに解雇させられるようなことはありません。
”失敗した・・・”とか、”売上が無かった・・・”とか、今日、成果が出せなくても、他の人の助けによって路頭に迷わずに済む仕組みを作ってくれているのが組織です。理念に共感し、協力し合いながら、より大きな目標に向かって進んでいこう、というのが組織です。”組織”ですから一人ではありません。だから、すぐにチームで仕事ができる環境にあるため、より大きな成果を得られる仕事もやりやすい。そういうことに魅力を感じる人にとっては、”組織”は、それを可能にしてくれる、面白く、楽しい環境であるということが言えます。

そして、何よりも重要なことは、他のメンバーの協力により、あなたは、あなたが担当する仕事に集中できる環境が存在している、ということです。
脱サラした人からよく聞くのが、「これまで、自分が携わっていなかった仕事がこんなにもあったのか、ということがわかった」ということです。
名刺・封筒の手配や電話処理は総務、お金の処理は経理、モノを作るのは研究・開発・設計・製造、売るのは営業、、、と、円滑に事業を進めようと思うと、本当にたくさんのことが必要になりますが、組織に所属するあなたは、それらのほとんどを周りの協力を直接的に、間接的に、得ることで、自らが動かなくても勝手に進んでいく状態になっているはずです。
そう考えると、仕事をする環境についても、仕事の結果についても、ことごとく守ってくれているのが組織だということがよくわかります。普段、あまり意識することがないことかもしれませんが、たまには思い出して、今の自分が快適に仕事ができることに感謝してみてはいかがでしょうか。

”個人事業主”が当然持っているはずの”プロ意識”というマインドを持って、一つ一つの仕事に対して一つ一つ結果を出し、結果を出し続けるために必要な”自分バージョンアップ”を常に図りつつも、”組織人”として、そのメリットを享受しながら仕事にあたる。これが、私が、”個人事業主”的に仕事をする、と言うところの意味です。
そのために必要な視点を持ちつつ、「これがそういうことに該当するのかもしれないな。」ということを常に意識しておくことが大切だと思います。

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