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2_08_”結果志向”か”プロセス志向”か (その①)

このnoteは、投げ銭スタイルで投稿しております。
最後までお読みいただけると嬉しいです。

「ラッキーであろうと、何であろうと、とにかく、結果さえ良ければ、それでいいのです。」という考えで物事にあたろうとする姿勢のことを”結果志向”と呼び、それに対し、「結果は後からついてくる。だから、結果を追い求める前にやるべきことをしっかりとする。それだけだ。」という考えで物事にあたろうとする姿勢のことを”プロセス志向”と呼ぶとき、あなたは、どちらのアプローチを取ることが、または、取ろうとすることが多いですか。
この問いに対し、もし、あなたが、いずれか一方を選択し、「結果志向である」または「プロセス志向である」と回答したのなら、もう少しバランスを取ってみることをお勧めします。なぜならば、

ぶっちゃけ!
「結果とプロセスの間には、非常に強い因果関係があり、切っても切り離せない関係にあり、どちらか一方に傾倒したアプローチを取ることが、目標達成への道のりをより遠いものにしてしまうからです!」

気の持ちよう編の『1_11_”掛布の三振”に学ぶ。』でも、掛布氏のエピソードをまじえ、プロセスのお話しをしました。やはり、良い結果を得ようとするとき、重要なことは、しっかりとしたプロセスのうえに、できる限りの行動を積み重ねていくこと、つまり、プロセスアプローチをとることだと、私は思います。

元来、我々は、何かを成就しようとするとき、そこに至る過程に目を向けるよりも、最終的な結果に目を向けてしまう傾向にあるように思います。つまり、”結果志向”か、それとも、”プロセス志向”か、と問われれば、”結果志向”のほうが強くなってしまう人が多いように思います。
特に、組織で仕事をしていると、”はやくはやく”とプレッシャーがかかることが常だし、しかも、”その結果は良いものでなければならない”ということを求められることも常だから、”結果志向”になってしまうことに拍車がかかってしまうのだと思います。
だからこそ、特に気を遣ってでも、”しっかりとしたプロセス管理に基づいて物事を進めることが大切なのだ”ということを常に意識することが必要なのだと思います。

では、その”プロセスアプローチ”とはどのような手順をたどることを言うのでしょうか。
「それは・・・」と、お話ししたいところなのですが、残念ながら、これは、人それぞれにアプローチ方法があると思いますので、一概には言えません。
しかし、それではあまりにも無責任なので、一つの方法論をお話しします。あくまでも、私が考える、私が実践する、単なる一例に過ぎませんので悪しからず。少しでもみなさんの参考になればと思い、お話しします。

私がとっている方法は、
”徹底的な分解”+”時系列のトレース”+”優先順位の決定”+”微調整”
です。

お話しをわかりやすくするために、例として、カレーライスを作ることを考えてみます。(あくまでも例なので、細かいところの抜け漏れはご容赦ください。)

プロセスアプローチをとるとき、私が、まずやることは、”徹底的な分解”です。カレーライスですから、カレー部分とご飯の部分。そしてカレーの部分は、ルーの部分と野菜の部分と肉の部分。ルーの部分は、ルーと水。野菜の部分は、人参、玉ねぎ、じゃがいもなど。肉の部分は、牛肉、または豚肉、または鶏肉、その他の肉など。これが第一段階の分解。そして、例えば、じゃがいも一つ取ってみても、産地はどこのものが良いのか、どの程度の成長度合いのものが良いのか、調理の方法として、皮のむき方や切り方や炒め方や茹で方など、どうすることが最適なのか、という風に、第二段階、第三段階と、徹底的に分解し、個々の構成要素に対して、調査・研究を実施します。

次に、”時系列のトレース”です。例えば、野菜なら、皮をむく前に切ってはいけないとか、ご飯なら、炊飯してから洗ってはいけないとか、そのような、極あたりまえのことから、肉や野菜を炒める順序やルーの部分と合わせるタイミングなどの、”技”と言われるようなことまで、”順番にしかできないのか”とか、”平行にできるのか”とか、そういうことも含めて、時系列に並べて、最初から最後まで擬似的にトレースすることで最適解とおぼわしきことを想像してみます。

そして、”優先順位の決定”です。徹底的な分解を行って、緻密に時系列にトレースしようとすると、膨大な情報量になり、膨大な調査・検討量になります。ですので、”今回の主目的は何か”に照らし合わせて、最重要課題からやり方(プロセス)の研究を行います。例えば、「今回は、ルーを極める。」というのが課題だとすれば、ご飯のことや野菜のことはいつもどおりで良いとして、今回は置いておく、というような選別を行います。これが”優先順位の決定”です。

最後に”微調整”ですが、これは、対象によっては、必要な場合と不要な場合とがあります。最初に、”徹底的な分解”を行った後、個々の要素に対して調査・研究を実施しますが、そのとき、目的や背景を無視して突き進んでしまうと、例えば、”30kgのお米を一度に炊くときのベストメソッド!”というようなところまで突き詰めようとしてしまうかもしれません。これは暴走です。目的が、”大釜で炊き出しをするためにカレーを作る”であれば、その調査は正解なのですが、そのような目的など一切存在しない場合は暴走です。私も、暴走してしまうことが稀にありますが、ここで言う”微調整”は、そういう暴走を防ぐために、要素間の微調整を行って、アンバランスにならないようにすることを言います。

以上が、どのような事象に対しても、私がとっている”プロセスアプローチ”の方法です。少しでも参考になれば幸いです。みなさんも、何か事にあたるとき、”プロセスアプローチ”をとることが必要だと感じたときには、自分なりの方法論を確立するべく、詳細を検討してみてください。

今、紹介した、私が実践している方法論からも理解していただけると思いますが、”プロセス志向”において大切なことは、実は”ロジック”である、と私は考えています。
”プロセス”と言うと、どうしても、”頑張る!”とか、”素直になる!”とか、感情や素養に関することが割り込んでくる傾向にあるようですが、それは全然違うと思います。
”自分がどう思う”とか、”自分がどうしたい”は、また別の次元で語られることであって、”プロセスアプローチ”の次元では、感情を入れ込む余地はありません。意外に思われるかもしれませんが、”プロセス志向”は、結構ドライな世界だと思っています。

これまでお話ししたように、”プロセスアプローチ”をとることは、どんなことに対しても非常に大切なことではあるのですが、では、何事に対しても、”プロセス志向”でありさえすれば、それで良いのかと言うと、もちろんそういう訳でもありません。”プロセス志向”で事を運んだからと言って、確実に結果が付いてくるとも限りませんし、”あとはなるようになれ”という態度では、ただただ、やりっ放しになっているだけで、これまた、結果が付いてくるとは思えません。やはり、結果に対するこだわりは非常に重要だと思います。
”人事を尽くして天命を待つが、その天命は、良い結果であることを切に希望する。”ということが必要です。

その②に続く)

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