カスタマーサクセス(ハイタッチサービスの難所)
カスタマーサクセス活動におけるハイタッチサービスの難所について、体験談交え整理いたします。
①顧客は想像以上にプロダクトへの関心を失っている
カスタマーサクセスを能動的に仕掛け始めた頃の難所は「無関心」への対処でした。プロダクトがあまり使えていないことが日常化したため、使っていない機能の紹介をしても興味を示してもらえません…。
無関心を脱却するために取り組んだのが再提案です。顧客が何に困っているかを整理し、困りごとに対してプロダクトを通じてどういう価値が発揮できるかを再提案します。
カスタマーサクセス活動と言いながら、やっていることは営業活動です。プロダクトの必要性を訴求しなおします。
担当窓口の方と議論を重ね、どういう活用ができそうかの方向性が固まれば、キーマンに対して提案します。
営業活動同様に、カスタマーサクセス活動においても、担当窓口攻略→キーマン攻略とステップを踏む必要があります。
提案内容にキーマンがのってくれば、再活用プロジェクトが発足され動き出します。
キーマンがのってこなければ、再度担当窓口と調整し、キーマンへ再提案する必要があります。
無関心状態の脱却には思った以上にパワーを要しますが、ほおっておくと解約(チャーン)まっしぐらであるため通過すべきプロセスです。
②チャーン(解約)危機はいつでも訪れる
プロダクトの利用状況だけがチャーンリスクではありません。チャーン危機はいつでもやってきます…。
ビジネスは生き物という表現がありますが、顧客の優先順位が定期的に変動します。
無関心状態を脱却し軌道にのったから、プロダクトの利用状況が良いから、効果も上がっており担当役員も満足しているから、プロダクトが解約されないということもありません…
上記通り、顧客の優先順位が変わるとプロダクトの必要性や重要度が変わります。プラスに働けばよいですが、大体そうはいきません…。
定期的に接点をとり、顧客の優先順位に変化がないかを前がかりで察知し、必要に応じ早めに対処する必要があります。
③役員層(決裁者層)は価値を把握していない
担当窓口と定期的に打合せを重ね効果実感していただいたとしても油断はできません。能動的に役員層クラスへのアプローチを仕掛けてますが、毎回驚きます。
思った以上に、役員層にはプロダクトの価値が届いていないと…。
担当窓口とどういう取り組みをしているのか?プロダクトを通じてどういった効果が出ているのか?を把握されている役員層はごくわずかです。
役員層クラスへアプローチする際は、気分はいつも営業です。今までの取り組み内容と創出効果、これからどんなことをしようとしているかのロードマップをプレゼンします。
役員層に価値を実感頂き、かつプロジェクトメンバーの努力が評価される状態をつくれるとホッとします…。
Saasビジネスにおいてチャーンレートを下げることがKSF(Key Success Factor)ですが、チャーンレートを下げるためにハイタッチ活動に取り組んだ結果、いろいろな難所がありましたので…一部を紹介しました。