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【VRIO分析】自社の競合優位性を見極め、経営資源を最大活用する
こんにちは、事業計画研究所です。
今や市場には様々なモノやサービスが溢れています。市場を開拓し、販路を確立する上でも他社よりも有利なポジショニングというのはとても大切なポイントとなっております。
そこで、本日は『競合優位性』をテーマに、その分析方法であるVRIO分析についてお伝えしていこうと思います。
そもそも競合優位性とは?
競合優位性とは、
他社よりも自社の方が有利な状況であることを指します。
ただ冒頭でお伝えしたように、昨今わが国においても様々なモノやサービスで溢れているため優位なポジショニングも取りづらくなっている現状ではあります。
そこで市場を分析すると同時に、自社を分析することで他社との差別化つまりは競合に対する優位性を確立してみようというのが今回の大きなテーマとなっています。
ちなみにですが、前回記事で紹介した3C分析における自社(Company)を更に掘り下げるときに用いられる方法でもありますので良ければ前回の記事も合わせてお読みください。
<3C分析について↓>
VRIO分析
VRIO分析とは1991年に生まれたフレームワークです。企業の経営資源の観点から「V:Value(経済的な価値)」、「R:Rareness(希少性)」 、「I:Imitability(模倣可能性)」、「O:Organization(組織)」の頭文字で構成されており、この4要素を客観的に評価していくものです。
VRIO分析、4つの問い
具体的な手法が凄く簡単で、4つの問いに答えるというものです。経営資源における強みと弱みを明確にし、『競合に対してどのような優位性を持っているか』を分析することが出来ます。
4つの問いは以下の通りです。
V:Value(経済的な価値)
『そのビジネスを行う事で十分な利益を上げれるだけの価値はあるか?』
『企業のリソースは、チャンスやピンチに対応することが出来るか?』
R:Rareness(希少性)
『そのビジネスは希少性が高いか?』
I:Imitability(模倣可能性)
『競合がそのビジネスを模倣する場合、どれだけコストやリソースがかかるのか?』
O:Organization(組織)
『経営資源をフルに活用するための、組織やフローは適切に構築されているか?』
フローチャート
●競争劣位
:経営資源に経済価値がなく、市場に価値を提供できない状態
●競争均衡
:経営資源に経済価値があるものの競合が多く、市場で優位な立場には立てていない状態
●一時的な競争優位
:現状は市場で優位な立場にあるが、模倣が比較的容易であるため競合が表れる可能性が高い状態
●持続的な競争優位
:模倣が困難で競合が表れる可能性が低いため、持続的に市場で優位な立場に立てる状態
●持続的な競争優位かつ経営資源の最大活用
:持続的に市場で優位な立場に立てる状態であり、かつ持っている経営資源を最大限活用できている状態
先ほどご紹介した4つの問いかけを上図のフローチャートの順番で進めていきます。
ここでの一つポイントが『NO』が出た時点で、下に進むことが出来ないという点です。これがフローチャートとなっている理由の一つでもあるのですが、上の問いで『NO』と答えた場合には、下の問いが『YES』であったとしても、そこに価値が無いためです。
例えばですが、どれだけ希少性があったとしても市場に価値を提供できなければ意味がないですよね。
VRIO分析で競合優位性を見つけ、経営資源を最大活用する
3C分析を行う際に、Company(自社)をセグメント化することにより、より深く分析することが出来ます。そして内部環境を最適化することで事業基盤を築くことにも繋がります。
また中の人の個人的な見解ですが、様々なモノやサービスが溢れている中で中小企業が大手企業と戦っていくには、希少性や模倣可能性は非常に重要かつ有用な部分だと考えています。
特許を活用した商品開発やシステム構築を行う事で、競合優位性を創り出すことが出来る場合もあります。
当研究所には、特許事務所の代表弁理士も在籍しております。
いつでもお気軽にご相談ください。