【一流の人はなぜそこまで、習慣にこだわるのか?】/小川 晋平、保野 成敏
新規性 :★★★☆☆
有益性 :★★★☆☆
おすすめ度:★★★☆☆
■この本で解決できること
自己管理はあくまで手段であり、目的は成果を出すことであるという点を前提に、習慣化することの重要性を説いています。また、自己管理のポイントもわかります。
■この本で伝えたいこと
●自己管理の重要性
成果を出すためには進化することが必要です。
進化とは、成長の延長線上に訪れるものではなく、ブレークスルー(一気に一皮向けるという意味で使っています)のことを指します。これは、読書や人から教えを乞う中では生まれず、実行することによってその中で生まれます。
実行できる人と、できない人の差は、習慣化させているかという点が大きいです。また手段と目的を区別し、習慣化させる事柄を「手段」であるとして、どんな目的を達成するために必要なのかという点を腹落ちさせることが重要です。
例えば、朝早く起きることを習慣化させたい場合、長続きしない要因は「朝早く起きてその時間を何に使うか」引いては「その時間を使ってどんな成果を手に入れたいか」という目的がことです。
つまり、目的を持ち、それを実現するための手段として習慣化を行うという自己管理の手法が、最終的には成果を出すことに繋がるというコンテクストです。
一般的なお話ですが・・・
何かを得るためには、何かを犠牲にしなければなりません。それは時間であったり、お金であったりします。
もちろん、成果を出すためにもお金や時間、努力が必要です。
最も高利回りで低リスクの投資対象は自分自身です。低額の金融商品を買って資産運用をする暇があったら、自分自身にお金や時間を使うという発想を持ち、自己管理をしてみてください。
●自己管理のポイント
人のやる気は5秒で切れると言われています。なので、思い立ったらすぐに実行するということが重要です。
人間が短期記憶できる脳の容量は決まっています。そのため、ワーキングメモリを圧迫しないために忘れる努力をすると良いでしょう。具体的にはメモを取るという行為がそれにあたります。メモを取ることで覚える必要がなくなるためです。
そして、覚えなくても良いことまで無意識のうちに記憶してしまうのが我々の脳です。つまり起きてから、夜になるにつれて脳の処理能力は低下しますので、思考力も低下します。したがって、考える作業や決断する作業は朝のうちに済ませてしまい、夜は問いを立てる時間にするべきです。寝ている間に、立てた問いに対して情報整理されたり、時には起きたら回答が出来上がっていることもあります。
自己管理をする上でまずは現状を把握することがポイントです。
そして認識にズレがあったことが分かれば、ズレを矯正することができます。このズレを把握しないと、短期的には成果をあげられても、成果を出し続けることはできません。
具体的な方法としては、自分の時間が何に使われているのか計測することが良いでしょう。こう過ごすつもりという予定と、実際はこうだったという結果は往々にしてズレが生じています。このズレを放置していると、生活リズムや仕事の仕方を狂わせ、のちのち「こんなはずじゃなかった」と悩むことになります。
自己管理の中で、感情のマネジメントも重要です。
感情には、「①反射→②判断」という工程があります。
①反射はどうにもならないのですが、マイナスの反射はいかにそのあとの判断でプラスに変えられるかがキーになります。これを「リフレーミング」(捉えなおし)と呼びます。
自己管理においても、医療と同じで問題が発覚してから対処する「治療」よりも、問題を未然に防ぐ「予防」の概念が非常に重要です。
治療は高負荷・高コストなのに対し、予防は低負荷・低コストで済みます。
普段から「休める、食べる、動かす」に意識を向けた自己管理を心掛けましょう。
会社員の場合は、自分を社内における駒として見れるかどうかが非常に重要です。視座を高めて、自分の役割を見た時に、成果を出すために社内のリソースを使うという発想が重要です。
ユーチューバーなどの「〇〇をやってみた」系の動画がよく見られています。これは、物質があふれている世の中において「やったことのない体験」に価値が見出されていることの表れでもあります。
つまりこれからは体験が売れる時代になります。価値を生み出す体験をいかにしていけるかが、重要な時代になるでしょう。
■この本から得た教訓
気づき
週次振り返りの目的はいくつかあるが、成長を実感することと、成長を加速させやすい仕組みをつくることの2点が大きい。内省力を養うには毎日の振り返りを活用する。「できなかった理由」はすべて言い訳。それを想定できなかった自分を責めるということが大切。
明日からできること
つまらないと思った本は50ページ以内で読むのを止める(損切り思考)