牛耳る:ぎゅうじる #68 辞書の生き物
牛耳る
正しくは「牛耳を執る:ぎゅうじをとる」と言います。集団の中心となり周りを思うままに動かしたり支配したりすることの表現です。
語源は、古代中国の春秋戦国時代のしきたりに由来します。
諸侯が集まって同盟の約束を結ぶ際、その連携の強さを表すために、ウシの耳を切り落として順番にその血をすするという儀式を行っていました。
中心になる人物がウシの耳を切り落とし、その人から始めて地位の高い順番に血をすすったとのことです。
皆をまとめる中心人物が牛の耳を切り取ったことから、「牛耳を執る」という表現が皆を支配する意味として使われるようになりました。
血判状
日本では血で捺印して連帯の覚悟を示した血判状というしきたりがありましたが、血が強いつながりを表すイメージは日本も中国も同じですね。