白鳥の歌 #57 辞書の生き物
白鳥の歌
死ぬまぎわに白鳥が歌うという歌のことで、その時の鳴き声がもっとも美しいという言い伝えからできた言葉です。転じて、ある人が最後に作った詩歌、楽曲、または最終演奏なども指すようになりました。
シューベルト
作曲家シューベルトの歌曲集に「白鳥の歌」という名前の曲がありますが、彼の遺作であったことから、彼の死後に「白鳥の歌」と命名されています。
美空ひばり
歌手の美空ひばりは病魔と戦いながら歌い続けていました。最終公演となった小倉のステージで最後に歌った曲は「川の流れのように」でした。この曲は彼女にとっての「白鳥の歌」だったと言ってよいでしょう。
イソップ寓話
イソップの童話に「ガチョウと白鳥」というお話があります。
裕福な男が食用のガチョウと鳴き声を聞くための白鳥を飼っていました。
ある夜、ガチョウを食べようと男は鳥小屋に向かいましたが、暗くてどっちがガチョウかわからず、白鳥を捕まえてしまいます。すると白鳥がきれいな歌を歌いだし、飼い主はそれが白鳥だと気付き、白鳥は食べららずにすみました。一芸に秀でていることで身を助けることになるという寓話でしょう。
まさに「芸は身を助ける」。無芸大食は芸にはなりませんかねぇ。
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