辞書の生き物 #2 ジャイアントパンダは肉食?!
パンダの名前の由来
笹を食べるイメージのパンダですが、漢字では熊猫、ジャイアントパンダと言いたい場合には大熊猫と書きます。パンダの名前については、ネパール語で「竹を食べる者」の意味の「nigalya ponya(ニガリヤ・ポンヤ)」に由来するとされています。
実はレッサーパンダがもともとパンダと呼ばれていましたが、ジャイアントパンダが見つかるとその存在感からパンダの名前が奪われ、小さいの意味があるレッサーを冠した名前にされてしまいました。少々かわいそうな事情ですね。
分類では、ジャイアントパンダは食肉目クマ科に、レッサーパンダは食肉目レッサーパンダ科に属しますので、別の科の生き物になります。
パンダは肉食
ジャイアントパンダはクマ科に属することからわかるように、クマとしての特徴を持っており、肉食動物の顎(アゴ)の形状が残っていて、消化器も肉食動物のそれに似ています。そのため竹や笹を食べても効率よく消化できないのですが、腸内に植物のセルロースを分解する細菌を持っていてエネルギーを生み出していることがわかってきました。それでもエネルギー消費を抑えるため長時間寝て過ごします。
動物園ではパンダに笹の他に野菜やリンゴも与えていますが、肉など竹以外のものも食べるのだと思います。実際に中国では野生のパンダが子羊を襲ったとのニュースもありました。肉食動物としての野生の本能が残っているのかもしれません。