辞書の生き物 #380 竜涎香:りゅうぜんこう
竜涎香:リュウゼンコウ
前回、抹香鯨(マッコウクジラ)について紹介しましたが(note #379 )、その関連で今回は「竜涎香:リュウゼンコウ」です。
「竜涎香」は抹香鯨の腸内にできる石のようなもので香料として珍重されてきました。
古代中国で、この「竜涎香」は良い香りがして貴重でしたが由来がわからず、そのため竜の涎(よだれ)だと考えられていたため、この名前が付いたとされています。
「竜涎香」は、抹香鯨の腸内で、食べたイカなどの消化できなかった部分が結石状に固まったもので琥珀(こはく)のような色をしているものもあります。
「竜涎香」に含まれる香りの主成分はアンブレインと呼ばれる芳香性の化合物です。
日本でも海岸に打ち上げられた「竜涎香」が見つかることもあったようですから、海岸を歩く際に探してみてはどうでしょう。
水に浮くくらい軽く、ほのかな匂いがします。
温めたり、アルコールに漬けると溶けだしますが、
みつけるのは難しいですね。