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辞書の生き物 #312 鳴かず飛ばず
鳴かず飛ばず
長い間、なんの活躍もできないでいる様子を表す慣用句で、否定的なイメージで使われています。
もともとは、将来に備えて力を蓄えている状態を示すポジティブな意味で使われていました。
言葉の由来は中国の春秋戦国時代の逸話で、楚の国の王が即位後3年間まともな政治を行わなかったのを見かねた家臣が、「3年間鳴かない鳥は何の鳥か」と問いかけたところ、王は心を改め政務に励むようになり、善政を行いました。そのため、何もしない3年間は活躍するための準備期間だったと考えられるようになったとのことです。
良い意味で使うには、鳴かず飛ばずの後に、鳴いて飛ぶことが大事だということになるでしょうか。
日本昔話の「3年寝たろう」に近い意味になるでしょうか。