木魚 #20 辞書の生き物
木魚(もくぎょ)
読経の際に叩く木でできた仏具ですが、魚の字が使われています。もともとは禅寺で使われていた「魚板」という魚の形をした板で、食事や法要を知らせるために叩いていたものです。魚板は丸い球をくわえており、これは煩悩を表していて、魚を叩くことで煩悩を吐き出させるという意味が込められていたとか。
魚は目を閉じないことから、寝る間を惜しんで修行に精進するようにという意味がこめられ、魚板から木魚に変化し使われるようになったとされています。だいぶ形が変わっていますが、よく見ると木魚の表面には鱗(ウロコ)がデザインされています。
まぶた
多くの魚はまぶたがないため目を閉じませんが、じっとして動かない時間があり寝ていると考えられています。まぶた的なものを持っている魚もいます。サメは瞬膜という目をおおう膜を持っており、まぶたと違って目を休めるためではなく目を保護するためのものだそうです。サメやマグロなどは泳ぎ続けないと呼吸ができないため、泳ぎながら寝ているそうです。イルカは右脳と左脳を半分ずつ休ませながら泳いでいるとされています。
寝る間を削って修行に励む人、寝ずに泳ぐ魚、少しは見習わねばでしょうか。
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