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蝶よ花よ:チョウよ はなよ #164 辞書の生き物

蝶よ花よ

 親が子供を非常にかわいがり大切にする様子を表す慣用句です。主に女の子、女性に対して使われます。
 「箱入り娘」として大切に育てられた女性の親の態度を示しています。
箱入り娘は育てられた女性本人を指しますが、蝶よ花よと育てたのは親の方ですので、使い分けが必要です。

 「蝶よ花よ」は平安時代の和歌の一節が語源と言われていますが、元の歌では「花や蝶や」といそいそ浮かれる様子が歌われており、「よ」ではなく「や」で語順も逆でした。
 その後「蝶よ花よ」と変化して使われるようになりました。途中「蝶や花や」と変化したときに、一文字ずつとって「ちやほや」という、甘やかしたり可愛がったりする意味の言葉が生まれたという説がありますが、諸説ありのようです。

 「蝶よ花よ」の解釈では箱入り娘と同様に、大切にされすぎて世間知らずという意味で使われる場合もあるようです。
 相手に直接言うことは避けた方がよい状況もありそうです。

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