狐につままれる #127 辞書の生き物
キツネにつままれる
キツネに化かされることを表しますが、日常的には、想定外のことが起こって何が何だかわからず、ぽかんとしている状況を意味する慣用句です。
びっくりしたり、あっけに取られたりしている状態のことになります。
「つまむ」は「化かす・だます」という意味で使われています。
個人的には、「鼻をつままれてもわからないほどの暗闇」からのイメージで、すぐそばにいても気づかない状況で何かされるということから、化かされるにつながったのではないかと考えています。
想定外のことに驚くという意味では「青天の霹靂:せいてんのへきれき」、「藪から棒:やぶからぼう」などと同様に使えます。
青天の霹靂は、晴れ渡った青空に突然激しい雷鳴が起こることで、「狐の嫁入り:note #126 」の天気雨よりびっくりしますね。
藪から棒は、藪から突然棒が突き出された時のように、予期せぬことが唐突に起こることのたとえです。
三日天下の明智光秀は敗走中の林道で、竹藪に隠れていた農民の竹やりにたおれたとされています。まさに藪から棒だったでしょう。