鬼のふんどしを洗う 辞書の生き物 #214
鬼のふんどし
坂口安吾の小説に「青鬼の褌を洗う女」という作品がありますが、似た表現に「鬼のふんどしを洗う」があります。
ただ、これは慣用句ではなく、昔話もしくは民話のタイトルあるいはそれらから作られた言葉ではないか思います。
鬼に嫁さんをさらわれた男が、鬼の住む山に助けに行き嫁さんを見つけますが、泣き暮らしていると思っていた彼女はその時、鬼のふんどしを洗っているところで、鬼と一緒に暮らすことに慣れてしまっていたという話だったと記憶しています。
そこから、この言葉は、女性は環境への適応力が強くたくましいという意味になっているようです。
女性は出産を経験しますので、痛みに強い身体になっているとされていますし、女性ホルモンが環境変化に耐える力を与えているとも強いとも言われています。
平均寿命が長いのも女性ですね。