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『哲学と宗教全史』 〜でも、それでも、私たちは諦めてはいけない〜

『哲学と宗教全史』を読了。

私が生きていることに、意味はない。
意味なんかなくても、努力してよりよく生きることはできる。
私が生きていることにもしも意味があるならば、その生き方を見た誰かが意味を見つけてくれればいい。

20代半ばから、私はずーーーーっとこう考えて生きている。
そして、私なんかが考えるずーーーーっと前から、人間はいろんなことを考えて生きてきた。

哲学と宗教っていつかザクっと全体で把握してみたいな、とぼんやり思っていた私にとって、夢のような本書。さらに大好きな知の巨人・出口さんが書いたということで、少し興奮気味に購入。

さすが歴史への造詣も深い出口さん。哲学と宗教が、どういう時代にどんな流れで形成されて行ったのかが、ものすごくわかりやすくまとめられている。
そう、長い歴史の中で、人間はいろんなことを考えて、まとめて、支えにして生きてきた。

誰も結末を知らないディザスタームービーみたいな毎日を過ごしている今の私たちは、自分が信じられる正しさを見つけるために、いつもよりうんと考えながら暮らしている。
一体何が正解なのか、それは未来にしかわからない。
でも、それでも、私たちは諦めてはいけない。どんなにしんどくたって、考えることをやめてはいけない。

長い長い長い年月を生き抜いてきた我々人類の歴史を読むことで、人間の力というものを改めて感じられた、いま読むのにピッタリだった一冊。


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