岩松勇人プロデュース@ビジネス本研究所:なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか 松井博
【なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか 】はこんなあなたのための書籍です。
●人生ハードモードの方
●生きづらさを感じている方
●人生がつまらないと感じている方
●仕事にやりがいや情熱を持てない人
●ストレスフリーな生活をしたい人
【なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか の目次】
1 なぜ日本企業は、人の時間を大切にしないのか?
2 転職をマジで検討しているあなたへ
3 人生ハードモードの方が、むしろ生きてる証
4 「おっさん化」を遅らせる方法
5 生きにくさを軽くするライフハック
アニメーションで解説はコチラ👇
チャンネル登録はコチラ
動画を観る時間がない方に、イラストと文章で解説👇
【要約】
今回は、
「なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか」
という本を解説します。
多くのサラリーマンが、
朝早く起きて、満員電車に揺られ、
会社に着くころにはすでに消耗している。
出社するとすぐに雑用に追われ、
長時間勤務、残業はあたりまえ。
仕事が終わり、家に着くともうへとへと。
そしてまた次の朝が来る。
「どうして毎日、こんなにしんどいんだろう」
社会人であれば誰しも一度はこのような思いを
抱いたことがあると思います。
本書は、日々の暮らしに悩むビジネス
パーソンへ向けた処方箋です。
著者は、アメリカの大学を卒業後、
日本企業で3年勤務したのち、
アップルジャパンへ転職された松井博さんです。
現在は会社経営をしながら、
日本・フィリピン・アメリカを拠点に活動している。
日本企業と外資系企業での勤務経験、
さらには会社経営の経験をも持つ松井さんの言葉には、
力強い説得力がある。
この本の結論は、
という内容です。
自由に生きるための方法は
「自分なりの創意工夫を果てしなく繰り返すこと」
これに尽きます。
そして、同じことを繰り返すのではなく、
試行錯誤しながら一歩でも前に進むことが重要であるという。
本書には、松井さんご自身の実体験を
ベースにしたエピソードがちりばめられていて、
具体的でわかりやすく解説されています。
「自分を成長させたい」
「最近、停滞しているように感じて不安だ」
「仕事がしんどい」……
そんな悩みを持たれている方は、
一度本書を手にしてみることをおすすめします。
本書の重要なポイントを
3つに絞って解説していきます。
それでは順に解説していきます。
まず1つ目のポイント
1 日本企業はなぜ人の時間を大切にしないのか
「時は金なり」という言葉は広く知られています。
これは日本のことわざだと勘違いしている
人もいるかもしれないが、実は英語の
「Time is money」を和訳したものとする説が有力。
もしかすると、昔の日本には
「時間はお金と等しく大切なもの」
という発想がなかったのかもしれない。
さて、このことわざが定着した現代においても、
日本人は本当に時間を大切にしているだろうか。
著者の松井さんは10代のころアメリカに住み、
大学卒業後、日本で就職することにした。
当時のアメリカは不況で、就職先を見つけるにも一苦労。
一方、当時の日本は、破竹の勢いで
成長を遂げていたころである。
そういった環境に身を置けば得るものも多いはずだと、
期待して就職しました。
だがその期待は、入社して早々に打ち砕かれる。
どうしても環境に馴染めなかったのだ。
IT系企業であるにもかかわらず社内のやりとりは
電話かファックス、新入社員が早朝出勤をして
先輩の机を拭くなど、例を挙げればきりがない。
なかでも最も非合理的だと感じたのは、
人の時間を奪うことに無頓着なカルチャーである。
会議の開始時間はみなが守るのに、
終了時間は誰も守らない。
少しでも遅刻すれば減給されるのに、
残業は終わりがない。
「ノー残業デー」が設けられていて
他の曜日にしわ寄せがいくのも、
有給休暇を取ると嫌な顔をされるのも、
飲み会や社員旅行などで拘束されることにも、
我慢がならなかった。
ほとほと嫌気がさし、3年目を目前に退職を決めた
松井さんは、アップルジャパンへの転職を果たす。
アップルジャパンの働き方は、新鮮だった。
コアタイムさえ守っていれば、
何時に出社し、何時に帰ってもいい。
自宅から電話会議に参加する社員もいる。
仕事の進め方は人それぞれだった。
今でこそリモートワークは珍しいものでは
なくなりましたが、当時の日本では異質だった。
さまざまな点で日本企業とは異なり、
こんなにゆるくて大丈夫なのだろうかと
不安になるほどだったという。
それにもかかわらず、同規模の日本企業より
ずっと高い利益率を叩き出していることに、
混乱せざるを得なかった。
なぜ日本の会社は社員の時間を尊重しないのか。
これはおそらく、会社が自社の従業員を
全く信用していないから。
「目の届かないところにいたら怠けるに決まっている」
と考えているふしさえある。
そんな会社のために、社員が本気で働くわけがない。
この「社員を信用しない企業風土」こそが、
平成時代に日本を衰退させた
原因のひとつではないだろうか。
日本を成長させるためには、
社員を時間で拘束するのではなく、
その貢献度を成果で図る仕組みを取り入れるべきなのだ。
個人差があるにせよ、一日のうちで
頭が一番シャープに回転するのは午前中です。
ですから、朝一にメールチェックをするのはよくない。
頭がよく働く午前中には、
もっと重要な仕事に取り組むべきです。
では、どうすれば朝の時間を有効に使えるのか。
松井さんが提案するのは、
(1)まずはよく寝る
(2)スマホを遠ざけておく
(3)メールを見ない、開かない
(4)ソーシャルメディアを立ち上げない
(5)パソコンの通知機能をオフにしておく
の5つです。
邪魔になるものは全て遠ざけて、
朝の時間をクリエイティブな作業に
あてることが大切です。
睡眠時間に関しては日本人は、
世界的に見て短いと言われています。
実際に、ポラール・エレクトロ・ジャパン
が行った調査によると、
日本は28カ国のうち最も睡眠時間が短く、
男性の平均は6時間30分
女性は6時間40分です。
睡眠が不足すると生産性が落ちるだけでなく、
肥満や高血圧、うつ病、認知症などのリスクも上がります。
睡眠不足が引き起こす社会的損失の大きさは
計り知れないと言っても過言ではありません。
私たちが睡眠不足に陥ってしまうのは、
日本の働き方の文化のせいで、
単純に時間が足りないからです。
これらを解決する方法は2つだ。
その要因は、
(1)通勤時間が長すぎる
(2)やることが多すぎる
(3)生産性が低すぎる
の3つに集約できる。
これらを解決する方法は2つだ。
まず、全てを完璧にやるのではなく、
家事をアウトソース化するなどして、
タスクを減らすこと。
次に、たくさん寝て生産性を上げ、
朝一番で最も重要な仕事を済ませることです。
どんなに嘆いていても、
不満を口にしても会社や日本の体質や文化は
変わらないので、時間を捻出するために、
できることから生産性を高めていきましょう。
3 幸せの価値観がどこにあるのか見極める
転職の際に一番大切なのは
「仕事を通して幸せになる」という意識を持つこと。
それがないと、新卒時の就活でも転職においても
失敗する可能性が高い。
何に幸せを感じるのかは人によって異なり、
大きく3つのタイプに分類できる。
「権力動機タイプ」「達成動機タイプ」「親和動機タイプ」
の3つだ。この考え方は、マクラレンドの欲求理論と呼ばれる。
「権力動機タイプ」とは、
勝つことに喜びを感じるタイプだ。
尊敬されたり、信頼されたり、
他人に強い影響力を与えたりすることを重要とみなします。
管理職や経営者に向いているタイプだ。
「達成動機タイプ」は、
自分の理想を追い求めることに意義を見出す。
儲け度外視で究極の味を追い求めるラーメン屋
のようなイメージである。
自分なりに創意工夫するのが得意である一方で、
人に任せるのが苦手な一面もある。
「親和動機タイプ」は、
円満な人間関係を築くことに幸せを感じるタイプだ。
新しいプロセスが導入されたり、
上司が変わって人間関係が乱れたりすることを嫌い、
みんなでワイワイ働くことを好む。
人は誰しも3つの要素を兼ね備えているが、
3つの比重は人によって異なる。
どの志向の強い人が秀でているとか、
劣っているという話ではない。
早いうちから自分にとってどれが
大事な要素なのかを見極めれば、
自分なりの幸せを追求しやすくなるでしょう。
幸せを追求する際に意識すべきことは、
情けない自分を直視すること。
ずっと順風満帆な人生を送り続ける人はいません。
誰だって、失敗したり、落ち込んだり、
自己嫌悪に陥ったりしながら生きている。
そして、そんな時期を乗り越えてこそ、
人は成長していきます。
もうひとつ、成功するために必要なことがあります。
それは、運を味方にすることだ。
運とは、サイコロを振ることと一緒です。
人間がコントロールできるのは出す目ではなく、
サイコロを振る回数である。
サイコロを振らなければ、いい偶然も起きない。
サイコロを振り続ければ、悪い目が出ることもあるが、
いい目が出ることもあります。
そして、いい目が出た時にすかさず行動する。
成功する人はサイコロを振り続ける勇気、
そしていい目が出た時に行動する勇気が抜群なんです。
では、悪い目が出たらどうすればいいのか。
そんな時は、損切りしよう。
たとえば、映画館に映画を観にいったが、
冒頭からつまらなかったとします。
こんな時、せっかくお金を払ったんだから
最後まで観ないと損だと考えてしまいがちだが、
つまらない映画を観続けることで時間までもが
無駄になってしまう。
時には、途中退室して損切りすることも必要なのだ。
転職先がブラック企業だった場合や、
結婚相手にDVをされた場合も同じだ。
行動しないのであれば、
「他人から与えられた幸せのように感じるもの」
しか得ることはできません。
自由と幸せを掴むために
あなたが納得できるような行動を起こしていきましょう。
それでは最後におさらいしていきます
1 日本企業はなぜ人の時間を大切にしないのか
「時は金なり」という言葉は実は英語の
「Time is money」を和訳したもの
という説が有力です。
日本では会社が自社の従業員を
全く信用していないため、拘束しないといけない
という風土が生まれています。
2 日本企業での働き方のコツ
朝の時間を有効に使う
しっかりと睡眠時間をとる
アウトソース化してタスクを減らす
日本の体質や文化は変わらないので、
時間を捻出して生産性を高めていきましょう。
3 幸せの価値観がどこにあるのか見極める
何に幸せを感じるのかは人によって異なります。
「権力動機タイプ」「達成動機タイプ」「親和動機タイプ」
大きく3つのタイプに分類できる。
誰しも3つの要素を兼ね備えていますが、
自分にとってどれが
大事な要素なのかを見極めておきましょう。
著者略歴 松井博
Brighture English Academy代表。米国にて大学卒業後、沖電気工業、アップルジャパンを経て、米国アップル本社に移籍。2009年に同社退職。カリフォルニア州にて保育園を開業。2015年、フィリピン・セブ島にてBrighture English Academyを創設