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「あなた」を金額換算せよ 〜最強の数値化エクササイズ〜 (後編)

以前、この連載において次のような問題を提示しました。

【問題】
ビジネスパーソンとしてのあなたはどれくらい価値のある存在なのでしょうか。具体的な金額に換算してください。

詳しくはこちらの記事にてご確認ください。

私はこのテーマが「最強の数値化エクササイズ」と考えています。私たちはビジネスにおいて数値化していくことを求められます。そして実際に数値化を実践しています。そんなあなたにとってもっとも身近なもの、つまり「あなた」を数値化することが実はもっとも難しいのではないでしょうか。

前回の記事にて私はある思考法を提案し、ビジネスパーソンとしてのあなたを金額換算することを試みました。そこで今回は別のアプローチがないかを考えてみたいと思います。

企業研修などでこのような問題を示すと、参加者から一定数、次のような反論めいたリアクションが必ずあります。

「価値のない人などいない」

実にその通りだと思っています。しかしこのような思考法をトレーニングする場において上記のような反論が浮かぶ方は(大変申し訳ありませんが)ビジネスパーソンではないのだと私は判断しています。

価値のない人などいない。当然です。私は人間の価値を金額換算せよと申し上げているのではありません。ビジネスパーソンとしてのあなたがどれくらい価値を持つのかを金額換算せよと申し上げています。

何事にも言えることですが、私たちは価値があるからモノを買います。価値があるから付き合います。価値があるから採用します。逆に言えば、価値がなければ買いません。価値がなければわざわざそんな人と付き合いません。価値をもたらさない人を採用するほど余裕はありません。

ビジネスにおいて価値を測ることは当然です。ゆえに、そこで営むビジネスパーソンの価値を計ることも当然です。そう思えない人は、(大変申し訳ありませんが)ビジネスパーソンではないのです。これが先ほどの「〜と私は判断しています。」の根拠です。

ではあらためて。どのようにしてあなたというビジネスパーソンの価値を数値化しましょう。ビジネスパーソンはみな、声高にこう言います。

「俺は会社の役に立っている」

「私はチームに貢献しています!」

「僕がいなければ会社は回らない」

これらの主張が本当かどうかという議論はここではしません。今回はそこが論点ではないからです。よっていったん「その通り」と認めて話を進めます。わかりやすさのため、最後の「僕がいなければ会社は回らない」をピックアップします。

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