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「入社1年目に優しい人」の本性
これは入社1年目の皆さんに贈る記事です。
もしあなたのそばに「その人」がいたら、ぜひシェアしてあげてください。
矛盾することを言うようですが、一方でこの記事は入社1年目でないすべてのビジネスパーソンも読めるものになっています。これまでたくさん修羅場を潜ってきたひと。思うようにいかないことばかりで苦しいひと。描いた絵や夢が見事に叶ったひと。好きなことを、好きな人と、好きなときにできているひと。ビジネスの世界には、いろんな人がいます。私もその中のひとりです。同士として、ぜひお付き合いいただけたら嬉しいです。
なお、最後に少しだけご紹介がございます。あらかじめご了承くださいませ。
ビジネス数学教育家・深沢真太郎です
退屈だと思いますが、少し私の自己紹介をさせてください。
すぐに終わります。
BMコンサルティング株式会社代表取締役
一般社団法人日本ビジネス数学協会代表理事
明治大学客員研究員
プロフィールは公式WEBサイトで。
もっと詳しく知りたいという奇特な方はいろいろと調べてみてください。この時代、情報はいくらでも転がっていますから。できればこの記事を読み終わってからがいいかもしれません。
入社1年目に優しい先輩
すでに何度も言われている言葉かと思いますがあらためて、
入社1年目の皆さん、おめでとうございます!
いま、どんな気分で毎日を過ごしているでしょうか?
ビジネスの世界。
まあ、自由です。
すべてひっくるめて、ここからは自己責任だからね。
巷では「会社の飲み会に行くか・行かないか」が議論になったりするそうですね。あるいは「会社にかかってきた電話は新人が真っ先に取る」という考えがいまの若者には理解されないとジェネレーションギャップの例で話題になるそうです。
投げやりではなく、どっちでもいいと思います。
本当に、どっちでもいい。好きにすればいい。
自由とはそういう意味ですから。
こういう文脈になると、どうしても「先輩や年長者の価値観をベースにしたアドヴァイスを聞くかどうか、それに合わせるかどうか」という話題になります。入社1年目の皆さんには重要なことなのでしょう。さて、あなたは先輩や上司からの「アドヴァイス」は歓迎ですか? それともウザいですか?
先輩側の本音を教えます。もちろんそうでない人もいることを前提としてください。しかし私はこれまでたくさんの「働く人のリアル」を目の当たりにしてきました。人材育成や研修という場は、参加者が丸裸になります。いつも職場ではエラソーにできる人でも、研修の場ではそうはいきません。その人の本当の姿、本当の実力が露呈します。それはすなわち彼らの口からたくさんの「本音」が聞ける機会でもあるということでもあります。
ではあらためて、先輩側の本音を教えます。
彼ら彼女らは、入社1年目のあなたたちから「ウザい」と思われるのを恐れています。ジェネレーションギャップに苦しむことを嫌がっています。「新人をちゃんと育成できない」と会社から低評価をもらうことを恐れています。ぶっちゃけて言うなら、「すぐに辞められること」をとても恐れています。明日から会社に来なくなることをとても恐れています。先輩は先輩なりの、恐怖や苦しみがあるのです。
でもあなたはおそらく、そのことを知っていますよね?
あなたが職場に行くと、たくさんの先輩たちがいるでしょう。おそらく彼ら彼女らの多くはあなたに優しいはずです。とても、とても、優しいはずです。でもその優しさが、本当の意味での優しさなのかは、いちど考えてみるのも選択のひとつかなぁとは思います。あくまで個人的にはです。これはアドヴァイスではありません。
一般論として聞いてください。
ずっと優しく扱われてきた人間は、いざ勝負どころや修羅場で簡単に折れてしまいます。そして折れた理由を環境や他人のせいにし、輝いている人を攻撃したり、努力をしている人を馬鹿にします。逆に厳しい指導を受けてきた人間は、いざ勝負どころや修羅場で勝っていきます。この真理は疑う余地はないでしょうし、入社1年目のあなたにもきっとわかっていただけることかと思います。つまりあなたに対して「優しい」というのは本当はとても残酷な振る舞いである可能性があるのです。
おそらく誰も言わないことだと思うので、私がはっきり言います。
先輩たちが優しいのは、あなたたちの将来を想って優しいのではありません。自分たちがいま困らないために、ポーズとして優しくしているだけなのです。そしてそのタイプの優しさに包まれた会社や組織は、必ず衰退していきます。沈没する船です。もちろん断言はできません。そうでないこともあります。しかし私にとってはほぼ断言と同義です。くどいようですが、私はこれまでの仕事でたくさんの「はたらく人の正体と本音」を見聞きしてきたから。成長していく企業とそうでない企業、勝つ人材と負ける人材の違いを学んできたから。
この「沈没する船」の話をいったん納めた(理解した)うえで、優しい先輩と付き合うのか、耳の痛いことを言ってくる先輩と付き合うか、お世話になる会社に優しさを求めるか、厳しさを求めるか、自分のアタマで考えてみるのも悪くないかも。本当に必要な人は誰か、本当に必要な環境とは何か、みたいな。
入社1年目のあなたの周囲には、優しい人がたくさんいるでしょう。素敵なことだと思います。しかしひょっとすると、その優しさには種類があるのかもしれません。
…ああ。
なんだか暑苦しい内容になってしまったね。
ウザいな(笑)
優しさの種類を見極める
ということで、要するに「優しさ」には種類があるということ。たとえばあなたが女性だとして、恋愛対象が男性だとします。ある男性があなたにとても優しいとします。嬉しいですよね。でもその優しさの正体は? 本当にあなたのことを愛するが故の優しさか、目の前の欲を満たすためのポーズか。賢明な女性なら、きっと見分けることができるのだと思います。
見分ける。
なんだか難しそうです。実際、私はかつて研修などの場で入社1年目の皆さんから「優しさの種類、どう見分けるんですか?」という質問をされたこともあります。そりゃそうですよね。
正解はないし、いろんな角度からいろんな言葉で表現することができる問いだと思います。ひとつシンプルな答えを用意するなら、「その人の言葉ではなく行動にそれは端的に表れるよ」ということでしょうか。その先輩が何を言ったかではなく、何をしているか、何をしてくれたか、をしっかり観察することかな。賢明なあなたなら、きっと見分けることができると思います。
さてあなたは「会社の飲み会には顔を出した方がいいぞ」と先輩からアドヴァイスされたら、実際のところどうしますか? 「会社にかかってきた電話は新人が真っ先に取ったほうがいいぞ」と言ってきた先輩には、どのように対応しますか。
投げやりではなく、どっちでもいいと思います。
本当に、どっちでもいい。好きにすればいい。
自由とはそういう意味ですから。
贈り物があります
私からあなたに贈りたいものがあります。 とてもシンプルな、ひとつの問いです。大したものではなくて申し訳ありません。その問いとは、この1行です。
優しさって、なんだろう?
シンプルな問いほど、難しいですね。受け取ってください。
最後になりますが、あなたの人生が素晴らしいものであることを祈っています。そしてもしこのビジネスの世界でしばらく過ごすのであれば、その時間が楽しいものであることを祈っています。社交辞令ではなく、私は本当に祈っています。
だからその証拠として、あなたにもうひとつ贈り物があります。大したものではありませんが、もしかしたらあなたの武器になるかもしれません。この先、必ず厳しい修羅場や勝負所がやってきます。突破するためには、武器が必要です。1冊の本です。ご紹介まで。
入社1年目から、仕事の数字に強くなる本: 説得力と信頼感が格段にアップ! (知的生きかた文庫) 2024.4.17 on sale
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私もこの4月はいくつか「新入社員向けの研修」に登壇します。テーマは「数字に強くなる」です。どんな人と会えるのか、どんな対話ができるのか、今から楽しみでなりません。
この記事を読んだ入社1年目のあなたといつかどこかでお会いすることができたら最高です。きっと私の研修かな。あるいはYouTubeかな。あるいは私がベストセラーを出したときの記念イベントかな。
さて、私はあなたにとって優しい人間でしょうか。優しいとして、それはどんな優しさでしょうか。いつかお会いすることが叶うなら、そのときにぜひ確かめてください。
お互い、頑張りましょう。
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