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第14回 ネットの短歌を拾い集める(かいこつさん、桜庭紀子さん)

風邪はおおよそ快復。映画、Youtube、Tver見まくり。

新春なので今回も #2024年の自選五首を呟く から採りたいと思います。🎍
(次回からはいつも通りやります!)
ハッシュタグをがーっと見ていて思ったのですが、2024年から短歌はじめたという方、すごく多いですね。私もそのひとりです。

かいこつさん

「かいこつ」と調べると「回紇」(ウイグルの意)と出てきます。この意で取ってよいのか気になるところです。
自選五首のうち2首目か3首目か悩み、3首目を選ばせていただきました。


まっさらと見えるレールを滑りゆく結合点は震えるものだ

意味的に「まっさらと見えるレールを滑りゆく / 結合点は震えるものだ」と読めばよいでしょうか。

レールは一本一本を滑らかに繋がれていながら、遊びとして間隙をもたせており、その意味では半分独立しています。まっさらに見えるレールも別個に様々な震えが生じています。

平滑に思える時間の流れも、一日、一時、一瞬といった単位で、その瞬間瞬間に生じた感情もしくは人生そのものへの振動が存在し、またその単位の継ぎ目で振動は具現化するという風に読みました。

一目でとても秀逸な比喩だと思いましたし、上記の解釈以外にもいろいろ読み方が浮かんでいて、直観性と多面性を兼ね備えていてすごいなあと感じました。ありがとうございました!

一応調べました。
出典:https://www.rtri.or.jp/rd/division/rd45/rd4510/rd45100119.html


桜庭紀子さん

桜庭さんとは一度だけ歌会でご一緒させていただいたことがあり (というか私は一度しか歌会に参加したことがないのですが)、このような形で関わらせていただき恐縮半分、ありがたいご縁だなあというのが半分です。😌🙇‍♀️

ひと息に南の窓を拭いてゆく遠いあなたに手を振るように

「南の窓を拭いて」「あなたに手を振る」から私(主体)が「あなた」よりは北にいることが想起でき、そこから肌寒く寂しい印象を歌に落とせるという技術的な発見があり、とても勉強になりました。

また、ひと息に窓を拭くということは「手を伸ばし左右に大きく手を振っている」ことになり、遠いあなたにも見つけられるように手を振る様子が見事に表現されていて、おお、歌全体に全然無駄がない!という感動がありました、、!

私が細かく書くまでもなく良さが伝わる歌だと思いますので、この辺で締めたいと思います。ありがとうございました!👏✨️


おわり

この企画やってて思いますが、みなさんめちゃくちゃ上手です。
以上、第14回となります。お付き合いいただきありがとうございました。

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