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「異世界失格」2024年夏アニメ感想15〜太宰治がモデルの主人公!?
異世界失格は、原作:野田宏さん、作画:若松卓宏さんによる、異世界転移をテーマとした漫画です。
漫画は『やわらかスピリッツ』(小学館)にて、2019年より連載中。
既刊11巻(2024年6月28日現在)
今季の異世界枠、2つ目来ましたよ!
異世界ものは肌に合わないことが多いので
いつも大丈夫かなとドキドキしながら見てるんですが、これは面白かったです!
~あらすじ~
とある文豪と、その愛人がこの世を去った。
憂い多き人生の如く渦を巻く激流へと身を投げ…るよりも早く、
猛スピードで突っ込んできた〝例のトラック〟によって。
文豪が目を覚ますとそこは、異世界の教会。
案内人は、慈愛に満ちた瞳で微笑みかける。
「ようこそ冒険者よ。あなたは選ばれ、転移したのです」
御多分に洩れず、勇者の使命を背負わされてしまう文豪。
だが、彼は転移者の誰もが与えられる〝あるもの〟を持たなかった……。
「…ふふ。恥の多い生涯だ」
この世でも、異世界(あの世)でも
<失格者>の烙印を押された文豪(センセー)の冒険が幕を開ける。
きっと、どこかにいるはずの「さっちゃん」を見つけ出し、
今度こそ、あの日の本懐──心中を遂げるために。
■気になるポイント
主人公のセンセーは、太宰治がモデル。
太宰治は自殺や心中を複数回繰り返してます。
今作ではセンセーも冒頭で女性と心中しようとしていました。
でも例の異世界トラックが突っ込んできて異世界に来てしまった…ちょっと異色の作品ですね。
センセーは戦えるわけではないし、ジャンプしてもとても低くてぴょこぴょこしてる…
すごく非力なので、よくある異世界に転生してチートで無双というわけにはいかないのも面白いところです
異世界転移した先の女神ポジションの神官の気持ちが切ない。
すごいメタ的な話で、この神官アネットは今までずっと異世界転移してきた人間を見てきて、ウンザリしていたようです。
異世界に来た途端イキリ始める転移者というのが皮肉が効いてますね。
なんでそんなに長い年月転移者が来ていたのかはわからないのですが…
センセーの場合は、死にたかったのに死なせてくれずに、強制転移させられて、異世界でも死にたがってました。
でも自分の作家という生き方はぶれずに、異世界でやり直したいなんて思っていなかった。
神官アネットは、そういうところが気に入ってしまったのかもしれませんね。
センセーに恋してしまうのがちょろいキャラになっちゃってますが、
キャラを楽しむ今作では面白い要素だと思います。
猫娘タマもセンセーのこと好きになってるのが、ラノベみたいなお約束感をわざと出してるのかなって気がしました。
■好きなポイント
キャラが立ってて元気で良い!
自由奔放なセンセーのキャラが良い。
死にたがりのセンセー、センセーに恋する神官、賑やかな猫娘、
みんなキャラが立っていて元気で良いです
センセーは終始元気がないですが(笑)
一応さっちゃんを探して心中するのが目的なので、ストーリーはあると思うのですが、
今後センセーが異世界で遭遇するイベントをどう対応していくのかが気になります
<全体の感想>
安定した面白さ。作画も良い。
ギャグアニメ、ネタアニメとして面白い!
センセーの声が神谷浩史さんなのですが、あの疲れたような気力が抜けた演技がぴったりでした。それでいて良い声。
最後どうなるかというより途中のエピソードが気になるアニメです。
元ネタの太宰治を知らなくても楽しめます。
異世界転生好きな方はもちろん、異世界転生得意じゃない方にも個人的におすすめです。
このすばの雰囲気が好きな方に合うかも。
アニメ視聴に関係ないですが、人間失格を最近読み始めました。
こういうアニメきっかけで、何かしてみようかなって気持ちになるので、アニメ視聴っていいんですよねえ。
作品と合ってる良いOP!