WSET L3の問題を分析してみる
WSETの試験問題は情報が出てくることがありません。
すなわち、いわゆる「過去問」は手に入らず、それ故どのような問題が出るのか受講者にとっては不安な部分があります。
しかしながら、講師の話やstudy guideなどに書いてある例題などを見て解説を確認するとWSETがどのようなスタイルの問題を出してきて、何を解答者に求めているのか、といったことが見え隠れします。
最初はよくわからなくても問題をしっかり読む・そして書く練習の積み重ねで試験前にはある程度スラスラと書けるようになるのではないかと思います。
この記事では問題を実際に分析してみることにします。
※あくまで私独自の分析ですのでご了承ください
例えば下記のような問題が出題されたとします
説明にどのような情報・キーワードが必要でしょうか。
この問題は複合的な問題と言えます。
必要な知識としては、
VSPの特徴(6章)
栽培環境(5章)
白ワインの醸造(8章)
の内容が必要となります。
つまりたった3行の問題に3章分の知識とそこからキーとなる用語を盛り込んで論理的に説明する必要があります。
まず、VSPは温暖な気候でも冷涼な気候でも用いられます。しかし、その気候によってVSPを用いる目的、役割が異なります。
次に冷涼な気候によってぶどうはどうなるのか、ということを考えなければいけません
そしてシャルドネ種について、どのような気候で育ち、どのようなスタイルになるのか。この問題ではワインのスタイルについては問われていませんが、醸造上の問題や、ワインのスタイルについても問われることがあると思います。
問題を読み、どのような観点から、何を言葉として選び、解答を作成するという作業を瞬時に行っていく必要があります。
解答例としては
冷涼な気候ではぶどうの熟度が上がりにくいことがある。日照量を増やすことでぶどうの成長を促すことができる。VSPを用いると新梢が針金に沿って整枝され、キャノピーマネジメントが行いやすくなり、日照を最大に活かすことが可能になる。生産者は熟度を上げることができるようになるためこの方法を選択する。
勿論、他の書き方もあるでしょうしあくまで一例です。
いずれにしても、解答に必要なキーワードを集めて論理的に文章を作っていくことが求められます。
WSETの場合は、
「事実(背景)」→「必要な要素」→「それに対する対策や方策」→結果(ワインのスタイルにどう影響するのか)
といった因果関係をしっかりと論理的に書くことが必要です。
如何でしたでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?