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今日は、人間らしくなってきたばかりの私が、やっと1人で、小さい一歩を踏み出せるかもしれない記録。

共感してくれる人がどこかにはいると信じて、頑張って書いてみる。

📖

敷かれたレールの上をまっすぐに歩く人生。
私の人生は、今までも、これからも、ずっとそうだと思っていた。

これまで、大抵、私の道は母に決めてもらっていた。
習い事も、高校も、大学も、バイト先も。
全部母が良いとした場所に決めた。

母は「最終自分で決めたでしょ?」と言ってくれるけど、私はこれまで一度も、自分が進みたいと思う道を考えられたことも、自分で決められたこともない。
でも、これは母のせいではない。
紛れもなく自分のせいだった。


決めないのではない。
考えられなかった。

私は昔から、誰かが喜んでくれる道や、正しい道、誰かの望みが叶う道だけを見てきた。
自分のことを考えようとすると、気が遠くなって、なんだかわからなくなって、思考停止してしまう。これは、今でもほとんど変わっていない。
何か自分について考えると、かなり時間がかかってしまう。

私以外の周りの人間が、自分の気持ちを1秒で把握できていると知ったのは、20歳の時だった。
自分の気持ちなんて考えたことがなかった私は、雷に打たれたような衝撃だった。今でも鮮明に覚えている。

その日から、自分の気持ちを考える癖をつけるように、自力で訓練した。
よく、何考えているのかわからないと言われてきたけど、それは自分も同じだったから、変だと思っていた。(こうして文字に書くと尚更変な気がする)
でも、これが私なんだから仕方ない。そう思って生きてきた。

きっと周りにも同じような人はいるんだと思う。
でも、同情してくれる人はいるけど、心から共感できた人は、多分いない。

仲の良い友だちには、ゆっくりその困りごとについて告白して、ごめんねって謝った。
アオには特に、具体的に説明した。
今では、たまに、「どうしたい?」「どっちがいい?」って、わざと私を試すようなことを言ってきて、軽くイジられている。あれは意外と、訓練になって良いのかもしれない。

🌷

いつも、自分が今パッと思いついたことでも、結局は、そうなる運命と、決まっていたかのような気がしていた。
そうなる運命だから、今あるべきタイミングで閃いた。そんな感じ。

運命は決まっているのかもしれない。
全部必然なのかもしれない。
この人生は何度も繰り返されているのかもしれない。

デジャブとまでは言わないけど、なんの躊躇いもなく、まっすぐに、ただ決まった道をずっと歩いているような気がしていた。

でも、この間初めて、私が私の道を、私のためだけに、少しだけ、考えられた日があった。
そのせいで、母と初めて、私の将来について、意見がぶつかった。

👩

私は、来年の春から学生になる。国家試験を受けるために。

今は学校探しの真っ只中。
母も一緒になって探してくれていた。
条件に合う学校が4つ見つかった。

  • 私が気に入ったのはA校。母がここだけは反対だと言った。

  • 母がおすすめしたのはB校。私はあんまり好きじゃなかった。

  • 母と2人で見学に行ったC校。条件も含めアンパイといったところ。

  • 条件には合うけどちょっと遠いD校。ここには多分行かないと思う。

きっと普通はA校を選ぶんだと思う。
でもやっぱり、母が反対する学校に通うのは、母にとってストレスかもしれない。
そう思って踏み込めない。

だから、もう一度C校を見に行くことにした。

🏫


実は、C校に母と見学へ行った時、学校案内中に強烈なデジャブを感じた。
あるフロアで、エレベーター前の一角に手洗い場がある。
そこを、前にも見たことがある。と思った。
もちろんその学校は初めて行くところで、初めて知った場所。

多分、数年前に夢で見たんだと思う。

私はよく夢をみる。
不思議な夢を見た日は、アオやクロ、家族にもよく話すし、日記に書いたりもしていたから、ちょっとだけ内容も覚えている。

母にそれを伝えると、こう言った。
「そういうのってあるよね。ここに通うかもしれないね。」

だから私は母にこう言った。
『うん。これまでならそうかも。でも、もし私が、1人でもう一度ここにきて、やっぱりA校を選んだらごめんね。』

母は微妙な顔で「自分で決めていいんだよ」と返事した。


自分がA校に行きたいってことが分かっただけでもお腹いっぱいな私は、きっとこの母の顔を思い出して、C校を受験するんだろうな…

でもきっと、私の友だちは、自分の気持ちをはっきり知れた私を、褒めてくれると思うから、これは私にとっての、小さな一歩になると思う。


C校にもう一度行くのは27歳になった直後。
私はどこで何に大成功するんだろう。


今日はここまで。


アオ・・・同居人の女の子
クロ・・・同居人の男の子

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