ダダダイアリー、主に映画。2024/6/18ー6/30
6月18日
ポール・マッカートニー&ウイングス「One Hand Clapping」
ドキュメンタリー映画用に行われたスタジオライブをコンパイルした2枚組。短期間しか在籍しなかったジェフ・ブリトンのドラムがレア。だけどウイングスはリンダ推しだからやっぱりキーボードとコーラスを堪能。
NHK BS「FIFAワールドカップ伝説の試合ノーカット」2011年日本ーアメリカ決勝の録画観たけど、ゲスト解説の阪口夢穂のとぼけたトークがおかしくて、今までは何度観ても感動してたけど初めて笑って観れた。
ジャッキー・リーム・サッローム監督「自由と壁とヒップポップ」レンタル鑑賞。
パレスチナ初のヒップポップグループDAMを中心にパレスチナの過酷な環境で発生するカルチャーシーンを捉えた08年のドキュメンタリー。イスラエルに住む48年組とガザに住む67年組とがラップで繋がる。これはスクリーンで大音量でまた観たい。
井口奈己監督「犬猫」04年版レンタル鑑賞。
2人暮らしの日常の力の抜け具合とフィクスのショットの決まり具合と反復と35ミリフィルムの質感とが有機的に収まった平凡を描いた非凡な作品。手摺を滑る西島秀俊とか。8ミリで撮られた01年版も観たいな。沖田修一監督による特典映像のメイキングは井口演出のプロセスが知れて楽しめた。
6月20日
イメフォにて、ジェド・I・ローゼンバーグ監督「ラウダー・ザン・ユー・シンク ギャリー・ヤングとペイヴメントの物語」鑑賞。
伝説のローファイバンドペイヴメントのドラムと倒立と混沌を担当したプラントマン・ギャリー・ヤングの軌跡を追ったすべての音楽と人間を全肯定する様な奇跡のドキュメンタリー。俺が思ってたより最高過ぎて嬉しくて泣いた。
6月21日
「ウィメンズ・ムービー・ブレックファスト 女性たちと映画をめぐるガイドブック」読了。
女性映画というザックリとした枠組みから多彩な執筆者が凡ゆる角度から詳細に語りわけ映画史を洗い直すばかりか仕舞いにはテレビドラマにまで言及して終わるという凄まじいボリューム。グッチーズの本は毎回どうかしてるが、今回もヤバい位の充実ぶりで、これ買わない映画ファンはどうかしてると言いたい。
ユナイテッドシネマアクアシティお台場にて開催の爆音映画祭にて、デイミアン・チャゼル監督作2本鑑賞。
「セッション」
初見の時にホントにバカな作品だなぁと思ったけど、爆音効果により誰からも共感されないメインキャスト2人のアホぶりが倍増。ホント頭おかしかったな。でもやっぱり最後は大爆発して終わるのが正しかったよなぁと再確認した。
「ラ・ラ・ランド」
今観ると「バービー」と「哀れなるものたち」の壮大なフリとして初見時より楽しめたが,爆音効果と大スクリーンで立体感が増して物語や構成がクッキリした事により、やっぱり好きな作品じゃないと実感。
6月23日
エイミー・ヘッカリング監督「クルーレス」レンタル鑑賞。
前半の滑り出しは良かったんだけど尻下がりな展開でどんどん月並みな感じに収束していくのがなんか勿体無い感じの作品。それで最後は90年代の宮沢りえのテレビドラマを観ている様な既視感に包まれた。
スーザン・シーデルマン監督「スミサリーンズ」レンタル鑑賞。
身勝手に生きるパンクガールが夢見る少女じゃいられない厳しい現実を前に先細っていく様。利己的で打算的な生き方はツケが回ってくるぜな展開だけど今観るとそれ全然有りだからゴーガールって感じになった。フィーリーズの音楽が最高。
6月25日
NHK「100カメ フジロックフェスティバル 日本最大級の野外フェス、舞台裏に密着!」録画鑑賞。
普段取り扱われる事のない本部などの舞台裏スタッフを中心にした構成とE・YAZAWAの伝説が更新される瞬間の映像など見どころ満載で楽しめた。これ100分位の完全版放送してほしい。
6月27日
渋谷クラブクアトロにて開催「Fairground Attraction "Beautiful Happening”」へ。
大傑作のアルバム1枚だけ残して解散したFAがオリジナルメンバーで35年ぶりの奇跡の再結成ライブ。生きてるとこういう事がある。そりゃもう大合唱するよな。新曲の「beautiful happening」がまた素晴らしい。正に「Perfect」なライブだった。ニューアルバムも楽しみだ。
6月29日
村上由見子「ハリウッド100年のアラブ 魔法のランプからテロリストまで」読了。
サイレント時代から現在に至る迄、ハリウッドはアラブをどう描いてきたのか。偏向なイメージの刷り込み。そしてフィクションよりチープなアメリカ政治。無邪気な映画ファンではいられなくなる映画史を洗い直す一冊。
WWWXにて開催のmei ehara「カンバセイション」へ。
今回はバンドメンバーが一部被るトリプルファイヤーとのツーマン。
デビュー時からの推しアーティストだけど、パレスチナに関して早くから声を上げて行動してくれて今日も関連グッズ販売してくれたり呼びかけたりほんと推しがいある。そして何より素晴らしいステージだった。年内発売予定のニューアルバム楽しみすぎる。
6月30日
ホントは当日に行こうと思ってたが、誰に入れたか言いたくて期日前投票に行く。ひらがなで「れんほう」と書いて投票して来た。
東京日仏学院で開催中のシャンタル・アケルマン映画祭2024にて、「ホテル・モンタレー」鑑賞。
爆発の後に残された様なマージナルなホテル。人為的な嘘が取り払われた世界でマテリアルだけが本来放つサスペンスとアクションに満ちたサイレント。上映後の坂本安美さんによる詳細な解説で頭の中で反芻しながら2度楽しめた。
落合に移動。
上落合のクリーニング屋を改装したBUMSで開催中の住本尚子「涙のまど」展へ。
パワハラや性加害を題材にした短編アニメ「みなぎれ!なみだたち」のループ上映と絵やグッズの展示販売。スミちゃんの唯一無二な超絶に可愛いアニメと作品。来訪してた皆んなと映画やパレスチナや都知事選とか話せて楽しかった。
続いて徒歩で新宿へ。
新宿バスタ前で開催の「WE WANT OUR FUTURE With蓮舫」へ。
凄まじい盛り上がりと熱気と泣ける蓮舫のスピーチに胸いっぱい。蓮舫さんが「政治家になってこんなに勝ちたいと思った事はない」と言ってたけど、私も東京に住んで以来、ここまで都知事なって欲しいと願った候補者はいない。蓮舫が都知事になるかならないかで今後の日本自体が変わると言っても全然過言でない。投票まだの方は絶対に蓮舫でお願いしたい。
2024年上半期映画ベスト
1.ショーイングアップ
2.落下の解剖学
3.哀れなるものたち
4.レオノールの脳内ヒプナゴジア
5.コット、はじまりの夏
6.アイアンクロー
7.パストライブス/再会
8.エドガルド・モルターラ
9.青春
10.ラウダー・ザン・ユー・シンク
邦画しばり
1.すべての夜を思いだす
2.違国日記
3.左手に気をつけろ
4.夜明けのすべて
5.MY LIFE IN THE BUSH OF GHOSTS
6.ラジオ下神白
7.フジヤマコットントン
8.悪は存在しない
9.熱のあとに
10.すべて、至るところにある
旧作
1.ストップ・メイキング・センス4K
2.ミレニアム・マンボ4K
3.美しき仕事4K
4.男女残酷物語サソリ決戦
5.パリでかくれんぼ完全版
6.クイーン・オブ・ダイヤモンド
7.ピクニックatハンギング・ロック4K
8. ガールフレンド
9.ヴェルクマイスター・ハーモニー4K
10.π〈パイ〉デジタルリマスター版