コロナワクチン接種後に死亡した少年に関する鎌倉市長らの答弁
4月23日の鎌倉市議会で、コロナワクチン接種後に死亡した13歳の少年に関する市長らの答弁がありました。ライブ中継を見ましたが、とても納得できるような答弁ではありません。これは鎌倉市の事例ですが、同じようなことが他の自治体でも起きているはずです。鎌倉市民以外の方も、他人ごとではありません。
4月23日 鎌倉市議会
2021年10月にコロナワクチン接種後に死亡した13歳の少年が、2024年2月26日に予防接種健康被害救済制度で認定されました。詳細は、下記の記事で取り上げています。
4月23日に開催された鎌倉市議会では、給付金の予算などと関連して、この件に関する答弁が行われました。2022年5月にも鎌倉市議会の映像配信を見ましたが(下記参照)、今回の答弁もヒドかったです。
1.健康被害の情報公開について
どの時間帯に話されるかよくわからなかったこともあり、全部見たわけではないので、2つの点に注目して答弁を振り返ってみたいと思います。
健康被害に関する情報公開については、鎌倉市のホームページに「新型コロナウイルスの健康被害・副反応」というボタンがあり、ホームページの中でもわかりやすくアクセスできるようにしている、と言っていました。
けれども、そもそも高齢者や若者が自分から鎌倉市のホームページに興味を持ってアクセスするかという問題があります。さらに、ホームページでの導線もわかりにくいという指摘もありました。
確認のため、鎌倉市のホームページを見てみました。現在のトップページはこのようになっています。接種が行われていたときは、おそらく接種に関する情報が前面に出ていたのでしょう。
拡大
クリックするとこの画面に。
「副反応疑いの報告件数」をクリックすると、下記の表が出てきます。
年齢の区分が65歳以上と64歳以下しかなく、13歳の少年は64歳以下に含まれます。せめて60代、50代・・・10代など、もう少し詳細に書くことはできないのかという意見も出ていました。
これについては、個人情報の問題があるからと説明。このことについては、別の記事で取り上げたいと思っています。
追記:下記の記事で取り上げました。
今回の件に関しては、同じような被害にあう人が増えないためにも、少年のご遺族が公表を望んでいます。それでも、個人情報を理由にこのような情報しか公表していません。
ご遺族の思いなどは、下記の記事で取り上げました。
少年と同じ中学校の生徒たちは、みんな彼がワクチン接種後に亡くなったことを知っているそうです。自分と同じ年代の死亡事例があることを知っているのと知らないのでは、接種の判断も大きく変わってくるのではないでしょうか。
CBCの動画でも、大石氏が2022年9月に保護者への取材を行って取り上げていました。
それでも、このような事例があったと市民に知らせなかったのは、「個人情報保護」のためだと言っています。
2.ワクチン接種後の入浴に関する注意喚起
コロナワクチン接種後、入浴中に死亡した方は他にも多数います。副反応疑いの報告を見ていても、かなりの報告がありました。下記はほんの一部です。
鎌倉市として、接種後の入浴に関する注意喚起はしていたのか、長嶋議員が質問しました。接種当日に入浴しなければ、少年は亡くならなかったかもしれないからです。
以下、質疑、答弁の内容は読みやすくなるように、適宜編集しています。
健康福祉部長:厚生労働省の新型コロナワクチンQAによりますと、ワクチンを接種した日の入浴につきましては、以前は「ワクチンを接種した日にお風呂に入っても構いません」となっていたのが、現在は「ワクチンを接種した日にお風呂に入っても構いません。ただし、体調が悪いときは無理をせず、様子を見るようにしてください」となっております。接種会場では、その時点での最新情報に基づき、ご案内しているものと認識しています。
長嶋議員:何月何日に、そう伝えることに変わりましたか?
健康福祉部長:すべてのQAをいつ変えたというところまでちょっと今現在ここでは持ち合わせておりませんが、令和4年2月15日のQAでは「接種後にお風呂に入っても構いません」というふうになっております。令和4年9月1日版では、「ただし体調が悪いときは無理をせず、様子を見るようにしてください」というようなQAに変わっているところは確認できています。
長嶋議員:最初のQAが間違っていたから訂正しますということになったわけですよね。それは重要なことです。それを接種の際にきちんと接種者が伝えていますか? 伝えているか、ちゃんと検証しましたか?
健康福祉部長:当時、どのような扱いになったかというところは、今ここでは分かりません。ただその時々のQAによって、きちんとご案内はしているものというふうに認識しております。
長嶋議員:そんないい加減な対応でいいんですか? 市民のみなさんに、ちゃんとそれを伝えたかどうか、そこが重要なんです。少年のお母様は、「看護師さんに入浴してもいいと言われたから、息子にお風呂に入ってらっしゃいと言った、だから私が殺したんです」とはっきりおっしゃっていました。鎌倉市の職員だけでもたくさんの方が接種されてますよね。市の職員から入浴の注意喚起についてヒアリングをかければ、あったかどうかわかる話です。なぜそういう調査もしないで、平気な顔をしてるんですか?
健康福祉部長:本市としましては、引き続きワクチンの効果や安全性だけでなく、副反応報告の件数や健康被害救済制度の申請件数と、接種するかどうかの判断をするための情報につきまして、さまざまな機会を通して、きちんと周知に努めてまいりたいと思っております。
少年のご遺族は、どんな気持ちで答弁を聞いたのでしょうか・・・。
厚労省のホームページで公開しているQ&Aは、内容を修正しても修正したことが書かれていないので、変わったのかわかりません。
そこで、接種券と一緒に送られる説明書を確認したら、やはり入浴に関する説明が変わっていました。いつ変わったかはわかりませんが、比較してみます。
令和3年9月 16 日 第5回医薬品等行政評価・監視委員会 参考資料3
新型コロナワクチンの予診票・説明書・情報提供資材
定期接種になったので、厚労省のページで公開されていた説明書なども削除されていましたが、鎌倉市のサイトで「コロナワクチン説明書」を検索したら、下記のページが残っていました。
ファイザー社の新型コロナワクチン接種(追加接種(令和5年秋開始接種)用)(PDF:596KB)
たしかに、「接種後に体調が悪い時は無理をせず、入浴は控える等、様子を見るようにしてください」と書き加えられています。けれども、赤いラインがひいてあるわけでもなく、まるで最初から書かれていたかのように書いてあるだけです。この変化に気づいた人は、どれくらいいたのでしょうか。この説明書だけで、「説明した」と言えるのでしょうか。
このような重要なことは、接種される人に対してしっかりと説明する必要があるはずです。もし説明がないまま接種していたなら、国や自治体、医師などが責任を果たしていないことになるのではないでしょうか。
厚労省のQ&Aも確認してみました。
多くの人が接種当日の入浴中に亡くなっているのに、「比較した研究は確認されていません」。なぜ比較した研究をしないのでしょうか。国は、検証する気がないことがよくわかります。
鎌倉市長の発言
Xでは、鎌倉市長のある発言が話題となっています。
長嶋議員:もういい加減、この事実について向き合ってください。逃げるのはやめましょう。鎌倉市の接種事業が、ひとりの13歳の若い命を奪ったんですよ。他にも2人亡くなった方の申請が、今出ています。南出市長(泉大津市)は、申請が出ているのはせいぜい1%程度ですって言っておられました。(中略)今後被害が出続けるんですよ。このワクチンでもっとひどいものが出てきます。今度、レプリコンワクチンと言ってますけど、皆さんその認識すらないでしょ? いい加減この事実に向き合ってやらないと、また、たくさん人が死ぬんです。被害にあうんです。それでいいんですか?
市長:ワクチンについての副反応につきましては、我々としましても、しっかりと市民の皆さんに知っていただけるように、国が出しております情報につきましても、接種券に同封してお知らせをしてきました。また、ホームページにも掲載をするなどの取り組みをしております。決して隠しているわけではなくて、そうした被害が出ているということを十分に理解をした上で、接種をしていただきたい。そのような形で、我々は繰り返し申し述べているところでございます。
「そうした被害が出ているということを十分に理解をした上で、接種をしていただきたい」
これは、「そうした被害が出ているということを十分に理解した上で、接種の判断をしていただきたい」と言おうとして言い間違えたのではないかなと思います。けれども、思っていないことは出てこないものなので、「接種していただきたい」と思っていたのでしょう。
自治体は、接種者が増えるほどお金がもらえたのですから。
追記:
市長はやはり、「判断をしていただきたい」と言いたかったのだが誤解を与えたと、Xで発信しています。
この松尾市長は、2回で接種をやめています。この議会で長嶋議員が「市長は2回接種されたと言われておりましたが、mRNAワクチンの製造方法と内容物についての説明を受けられて接種されていますか?」と質問しており、否定もしていないので事実なのでしょう。
ちなみにこの質問には、「説明を受けたか受けないかという質問であれば、受けてないと言うところです。ただ、同封して郵送をさせていただいている説明書をしっかりと読み込んだ上で、理解をしているということです」と答えていました。
効果があって安全なら、なぜ自分は2回でやめたのでしょうか。自分はやめたのに、なぜ市民には勧めたのでしょうか。
今後また、同じようなことが起きるかもしれません。このような答弁で、市民の皆さんは納得できるのでしょうか。長嶋議員のような議員がいなければ、他の自治体で同じようなことが起きていても、表に出てこないままかもしれません。
鎌倉市議会の動画を見ると、命を守るための情報は、国や自治体が出してくれるものではないことがよくわかります。自分で調べようとして、自分で取りに行かなければ得られないのです。
公式の動画は、まだ公開されていないようです。
追記:2024年4月26日
公式の動画も公開されました。
長嶋議員のXからも、関連する部分の動画にリンクが貼られています