レプリコンワクチン「コスタイベ筋注用」JN.1系統の臨床試験は承認後に実施!?
PMDAのサイトで、令和6年度コロナワクチン定期接種に使用される予定のレプリコンワクチン、「コスタイベ筋注用」JN.1系統の審査報告書が公開されていました。
「コスタイベ筋注用」JN.1系統の審査報告書
9月12日に一部変更承認された「コスタイベ筋注用」JN.1系統の審査報告書や添付文書などは、PMDAのサイトで見ることができます。
2024年09月13日 審査報告書
起原又は発見の経緯及び外国における使用状況に関する資料等 より
1価(起源)のワクチンは2021年12月にベトナムで緊急使用許可申請が行われ、欧州でも2023年5月に承認申請されているのに、2024年8月時点で日本以外で承認または使用許可されている地域はない、と書かれています。
下記の記事内で取り上げたBioPharmaReporter.comの記事(2021年8月2日付)には、「臨床試験が中間評価で成功したと評価されれば、年末までにベトナム保健省により緊急使用許可(EUA)が出る予定」と書かれていました。
いまだに緊急使用許可が出ていないということは、ベトナムでの臨床試験は「成功したとはいえなかった」ということではないのでしょうか。
品質に関する資料及び機構における審査の概略 より
「RNA配列の変更、○○の変更及び」の○○が隠されており、RNA配列の変更以外にも変わった部分があるようです。
それでも、一部変更承認審査として、品質とマウスによる非臨床データのみの提出で審査されました。
すでに承認されているワクチンの株変更については、品質と非臨床データのみの提出でよいことになっています(下記参照)。
この件については、下記の記事でも取り上げました。
7.R.3.2 長期安全性について より
JN.1系統の安全性については、今後実施予定の臨床試験などで情報収集し、追加の注意喚起の必要性について検討する必要がある、と書かれています。
つまり、今後の情報収集によっては、注意喚起する必要がでてくる可能性があるということです。そのような状態で、「安全性は許容可能」と判断してよいのでしょうか。
承認後に臨床試験をして、もし問題があってすぐに注意喚起したとしても、すでに販売されていたら手遅れになるかもしれないのです。緊急事態でもないのに、なぜこんなに急いで承認する必要があるのでしょうか。こんな承認審査、正常に機能しているとは思えません。
連休明けからプチ繁忙期に入ったため、取り急ぎ審査報告書が公開されたことをお知らせしましたが、皆さんもぜひ、ご自身で審査報告書を確認してみてください。