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レプリコンワクチン「コスタイベ筋注用」JN.1 系統が一部変更承認

Meiji Seika ファルマ社は9月13日付で、新型コロナウイルス感染症に対するオミクロン株 JN.1 系統に対応した次世代 mRNA ワクチン(レプリコン)「コスタイベ筋注用」について、製造販売承認事項一部変更承認を取得したというリリースを出しました。

レプリコンワクチンJN.1系統が一変承認

少し前の記事で取り上げましたが、Meiji Seika ファルマ社のレプリコン(自己増殖型)ワクチンについて、9月12日の審議会で承認の報告があったようです。厚労省のサイトでは、まだ資料は公開されていませんでしたが、Meiji Seika ファルマ社は9月13日付でリリースを出しています。

Meiji Seika ファルマ社のリリース

新型コロナウイルス感染症に対するオミクロン株 JN.1 系統対応次世代 mRNA ワクチン(レプリコン)「コスタイベ筋注用」の日本における一部変更承認取得に関するお知らせ 2024年9月13日

以下、リリースより一部引用。

Meiji Seika ファルマは、本剤を 2024/25 シーズンに 1 バイアル(16 回接種分)の JN.1 系統対応ワクチンとして近日中に供給を開始する予定です。

https://www.meiji-seika-pharma.co.jp/pressrelease/2024/detail/pdf/240913_02.pdf

審査報告書が公開されたら改めて記事を書く予定ですが、添付文書などはすでに公開されているので、とりあえず今見られるものを掘り起こしました。

追記:2024年9月18日
審査報告書が公開されていました。

PMDAのサイトより
コスタイベ筋注用のページ

すでに、下記のような資料も用意されていました。内容は、ほとんどこれまでのmRNAワクチンと同じ印象です。全部で4ページあるので、一部を取り上げます。

コスタイベ筋注用の接種を受ける方へ

https://www.pmda.go.jp/RMP/www/780009/b8d762f8-81d5-4927-b6cb-311020a5c1b5/780009_631341PE1020_02_001RMPm.pdf

コロナワクチン接種当日に入浴して、入浴中に死亡した事例が多数あることから、「体調がすぐれない場合は無理をせず・・・」と加えられるようになったようですが、「接種当日の入浴に特別な問題はありません」でいいのでしょうか。「因果関係は不明だが、接種当日の入浴中に死亡した事例が多数ある」ぐらいは書いておくべきではないでしょうか。

<入浴中の死亡に関連した記事>

4ページ目のQ&Aで、やっと「自己増殖型」だと出てきます。

https://www.pmda.go.jp/RMP/www/780009/b8d762f8-81d5-4927-b6cb-311020a5c1b5/780009_631341PE1020_02_001RMPm.pdf

Q1のAより

本ワクチン(コスタイベ®筋注用)は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による感染症(COVID-19)の予防を目的として開発された国内初のレプリコンワクチン(自己増幅型mRNAワクチン)です。

Q2のAより

こうしたことから、mRNAを含むワクチンを注射することで、mRNAが身体の中に長期に残ったり、遺伝情報に取り込まれることはないと考えられています。

「と考えられています」というのはmRNAワクチンのときもよく使われている表現ですが、「ない」と断言はしていません。

Q2のAより

臨床試験では、ヒトに本ワクチンを投与したのち1年間にわたり安全性を調査していますが、安全性上の懸念は観察されていません。

安全性については1年間のデータしかないということは、2年後、3年後・・・と、どうなっていくかまだ誰にもわからないということです。これまでのmRNAワクチンも、時間が経つにつれて心筋炎など、最初はわからなかったリスクが明らかになってきました。

この資料には、下記のサイトが紹介されています。


この記事を書いている時点で、PMDAのサイトではまだJN.1の審査報告書は公開されていませんでしたが、添付文書はJN.1用が公開されていました。

添付文書 PDF(2024年09月13日)

以下、添付文書より。


9月に第2版に改訂となっていますが、作成されたのは6月となっています。申請してすぐに、作成されていたということでしょうか。販売開始は、2024年9月となっています。これを見ると、やはり一変承認は、申請した時点でほぼ決まっていたのではないかと思えます。

追記:2024年9月14日
コメントでお知らせいただきましたが、2024年6月に作成された添付文書第1版は一変承認される前のものだそうです。販売しないのに、添付文書だけは作ったということなのですね。



そのほか、下記のガイドも公開されています。

患者向医薬品ガイド/ワクチン接種を受ける人へのガイド
G_コスタイベ筋注用


これらを見る限り、医師らもこれまでのmRNAワクチンと同じ程度に考え、その程度の説明しかしないのではないかと思えます。