2024/25シーズンに供給予定の新型コロナワクチンは5社から3種類
2024年9月2日に「第35回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会」が開催され、2024 /2025シーズンに供給予定となっている新型コロナワクチンに関する資料が公開されました。
一部は薬事承認申請中であり、予定の情報
厚労省のサイトで、下記の資料が公開されています。
コスタイベ(レプリコンワクチン)は「薬事申請中」と書かれていますが、見込み供給量は約427万回となっています。
ファイザー社とモデルナ社のJN.1株ワクチンはすでに一部変更承認済みであると報じられていましたが(下記参照)、武田薬品のワクチンも8月30日に一変承認されたようです(日刊薬業の記事より)。一変承認については、下記の記事で説明しました。
「※新型コロナワクチンの供給については、薬事承認されることが前提となる」と注意書きがありますが、「mRNA」約2,527万回、 「組換えタンパク」約270万回、「mRNA(レプリコン)」約427万回が供給される見込みとなっており、「組換えタンパク」より「mRNA(レプリコン)」の方が多いです。
「薬事承認や供給の見通しを踏まえ、10月1日から定期接種を開始する方向で準備を進めている」とのこと。
薬事審査等における申請資料 ・ スケジュールに関する資料には、下記のように書かれています。
6月末までに一変申請をしたら、標準的事務処理が行われれば8月末頃には一変承認されるということになります。
2社は少し遅れているようですが、Meiji Seika ファルマ社の「コスタイベ」も供給予定の資料に載っているので、9月上旬には一変承認されるのではないでしょうか。
供給予定としてはファイザー社とモデルナ社、第一三共(申請中)の
mRNAが圧倒的に多いですが、JN.1株で一変承認されればレプリコンワクチンを新たに取り扱う医療機関もあるでしょう。mRNAワクチン以上にわからないことが多いこのワクチンについて、国や医療機関は接種前にどこまで説明するのか注視する必要があると思います。
コロナワクチン被害者集団訴訟
コロナワクチン接種後に死亡した方のご遺族などによる集団訴訟の第一回口頭弁論が、8月19日に東京地裁で開かれました。
以下、テレ東BIZ(2024年8月19日)より。
遺族らは、「副反応や後遺症についてほとんど発表していなかったため、接種について判断するための十分な情報が与えられなかった」などと主張しています。原告希望者は、今後も増えていくでしょう。
もし予定どおりレプリコンワクチンが供給されることになったら、まだ日本以外で正式に承認されていない新しい技術を用いたワクチンであり(※)、副反応や有害事象についてもわからないことが多いなどの説明は、テレビなどのメディアを通して行うのでしょうか。この集団訴訟を知っているのにリスクについて報じないとしたら、メディアが本来の役割を放棄していることを自分たちで知らしめることになるでしょう。
※インドで開発された自己増殖型(レプリコン)ワクチンに緊急使用許可が出ていたようですが、正式な承認ではありません。