日本看護倫理学会の声明文に対するMeiji Seika ファルマ社の見解
ミクスOnlineの記事によると、Meiji Seika ファルマ社の小林大吉郎代表取締役社長は、10月8日に開いた新型コロナの次世代mRNAワクチン・コスタイベのメディアイベントで、「mRNAワクチン中止を求める国民連合」と日本看護倫理学会の代表者らに対し法的措置を講じると表明したとのこと。
2団体に法的措置へ
以下、ミクスOnlineの記事(2024年10月9日付)より一部引用です。
Meiji Seika ファルマ社のサイトには、日本看護倫理学会の声明文に対する同社の見解が公開されています。
重要なお知らせ
2024年10月9日 日本看護倫理学会の声明文に対する当社の見解
以下、一部を取り上げます。
このように反論していますが、レプリコンワクチンの臨床試験を行ったベトナムやシンガポールで承認されていない理由の説明にはなっていません。それぞれについては、下記の記事で取り上げています。
BioPharmaReporter.comの記事(2021年8月2日付)には、「臨床試験が中間評価で成功したと評価されれば、年末までにベトナム保健省により緊急使用許可(EUA)が出る予定」と書かれていました。
2022年4月27日付の記事
上記の記事では、ベトナム保健省のDo Xuan Tuyen副大臣は2022年4月初旬の政府記者会見で、同省は依然として「成功したワクチンに対して認可を与えたい」と考えていると述べていました。さらに、「国立生物医学研究倫理評議会が要求する書類を完成させ、その評価に基づいてすべての条件を満たしていれば保健省はライセンスを与えるだろう。これらのワクチンは高レベルの安全性を確保し、起こり得る事故を防ぐために十分かつ包括的な研究と評価が必要だ」と語っています。
けれども、ライセンスは与えられなかったのです。ということは、成功しなかった、あるいは高レベルの安全性が確保できなかったということではないのでしょうか。
日本貿易機構の記事(2020年11月13日付)には、上記のように書かれていますが、シンガポールでも現時点ではまだ承認されていません。
「ARCT-021」は、SARS-CoV-2起源株のSタンパク質をコード化したワクチンです。SARS-CoV-2変異株の出現による継続的な脅威に対処するため、日本で承認された「ARCT-154」(コスタイベ筋注用)は「ARCT-021」の次のワクチンとして開発されました。「ARCT-154」の開発には「ARCT-021」のデータが使われています。
「ARCT-154」は、Meiji Seika ファルマ社が日本での供給・販売権を取得していますが、開発したのはアークトゥルス(Arcturus Therapeutics Inc.)社(アメリカを拠点とする企業)です。
ベトナムもシンガポールも、2021年には承認される見通しだったのにまだ承認されていません。「何らかの安全上の懸念がある」と考えるのに十分な事実だと思うのですが、それでも事実誤認といえるのでしょうか。
緊急声明に関するご報告 が公開されています。
プチ繁忙期から抜け出せていないので、とりあえず気になった点だけ過去の記事から掘り起こしました。