小噺「島も危ない」

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ひょこりひょろひょろ島:阿部紺太郎
「島のものみんなに集まってもらったのは他でもねえだ、いよいよ、コロナが、あちこちの島にも上陸しただ、島には、マスクを売ってる店もねえからな」

吉川清介
「じっさま、この島は人口8人、感染するような、飲み屋も、飯屋も、カラオケもねえだ、ウイルスが海を渡って来ねえし」

紺太郎
「んだな、ただ月に二度の定期便が運んでこんとも、限らん、病院もねえから、ヘリコプターできてもらっても、病院まで往復3時間かかる、とりあえず、マスクだけでも、作って、みんなに配るから、定期便さ、きて船着場に行くときは、マスクをしよう、誰か1人でもかかったら島全滅だから」

清介
「じっさま、昨日配られたマスクなんだかちょっと匂いがするけど」

紺太郎
「チートぐらい我慢せいや、婆さんが徹夜で、村の衆に2枚ずつ作ったから、匂いがするのは、ふるうなったわしのふんどしで作ったからじゃ」

おわり

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