私たちが循環に入るには、、屋久島で感じたこと(ぶんサポ便り・第1回)
今回からぶんぶんサポーターズクラブのメンバーのコラムも掲載していきたいと思います。鎌仲監督の進捗も届きしだい掲載しますので、お楽しみに。
今回は、ぶんサポメンバーの鈴木美香より。
私は震災のあとに、『小さき声のカノン −選択する人々』をみて、鎌仲監督の『原子力防災講座』を受講。
それがご縁で、ぶんぶんサポーターズクラブの運営メンバーとして活動しています。
わたしはこの10月に屋久島に行ってきました。17歳になる息子と、2人旅です。
屋久島に移住した、信頼するガイドの友人と、川や海に入ったり、森を歩いたり。
屋久島に昔から住んでいる方にお聞きすると、これでもだいぶ人の手が入ったということですが、それでも横浜からきた私たちにとっては
圧倒的大自然
でした。
よく知られているように、屋久島はスタジオジブリの『もののけ姫』の舞台になった場所と言われます。
こだまが出てきそうな苔むす森や、川には映画そのものの巨大な石もたくさんありました。あんな大きな石が転がってくるって、どんな迫力で、どんな規模よ、、と自然の力に圧倒されます
もののけ姫の一つのテーマは人と自然の関係性だと感じています。
アシタカは言っていました。
『森とタタラバ、双方が生きる道はないのか』
これは文明の中で生きる私たちに問われていることだと思います
物理的に自然の中にいると、自分が自然の一部であること、双方に関係性がそもそも『ある』ことがあたり前であることを思い出します。そして都心に住むとその当たり前を馬鹿みたいに忘れてしまうことも、また今回感じました。
鎌仲監督は今、長野で農業をしながら生きています。人間がこれからどう生きるのか、に向き合っていると、自然とそういう暮らしになるのかもしれません。
最後に感じたことは、屋久島の水をみたときでした。
屋久島では、そこかしこに水が湧いています。
その水は海の水が上昇気流で上がり、高い山(九州で一番高い山は屋久島にあるということを初めて知りました)にあたって雨が降り、山に染み込んで、そこから湧いてきたもの。
友人は『森は海が作っている、そして山の土から栄養を含んだ水がまた海に流れ込んで、海を豊かにする』と話してくれました。
屋久島は循環をとてもわかりやすい形で見せてくれる
その循環を認知できる私たち人間は、どのようにこの循環の中に入っていけるか。
自然を破壊するだけではなく
そして、人間なんて滅びればいいというわけでもなく
わたしたちもこの循環に入るには、、、
そんな問いを持ちながら帰りの飛行機に乗ったのでした。
(ぶんぶんサポーターズクラブ 鈴木美香)